【マイラーズC/データ攻略】ダービー卿CT組2頭に「2.2.1.0」と「0.0.0.7」 “鉄板級と即消し級”の明暗とは

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今週は京都競馬場でマイラーズC(芝1600m)が行われる。開幕週の京都芝が舞台となる本レース。昨年は1分31秒5での決着と、高速馬場適性が求められる一戦と言えそうだ。

ここでは、過去10年から京都開催の2012~20、23年をピックアップ。セッションエエヤンにフォーカスしたデータを取り上げる。

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■セッションに「2.2.1.0」好走データの追い風

3歳時はアーリントンCで2着とし、NHKマイルCに参戦。年明けの京都金杯も2着と重賞戦線で存在感をアピールしているのがセッションだ。前走ダービー卿CTの凡走から臨む一戦。GI好走馬相手では荷が重い印象を受けるが、買い材料となるのがこちらのデータだ。

・関西圏の成績【2.2.1.0】

この条件での馬券内率は100%。関東圏と関西圏で成績がガラリと変わるタイプで、これまでの馬券外は関東圏に限定。輸送距離が短いといった要因から、関西圏のセッションは“鉄板級”の表現が大げさではないのだ。

先に記したアーリントンC、京都金杯はいずれも1000m通過57秒5以内のハイペースを先行し連対圏突入。その先行力と粘り腰は開幕週の京都芝でより真価を発揮しそうだ。セリフォス、ソウルラッシュと有力馬が前哨戦仕様で無理せず後方待機を選択するようなら穴妙味はさらに増す。

■エエヤンにのしかかる【0.0.0.7】

その一方で、同じダービー卿CT組のエエヤンは不安材料ありと言わざるを得ない。得意の中山で一変をはたした前走は復調をアピールするものだったが、当時の結果がむしろマイナス材料として降りかかってしまうデータがこちら。

・前走ダービー卿CTで5着以内【0.0.0.7】

重賞でそれなりの結果を出していたにもかかわらず、全頭馬券外と関連性は極めて低い結果に。機動力が問われる中山芝1600mと瞬発力が重要な京都芝外回り1600mの違いが如実に表れたデータと言えるだろう。

前に行ける脚質は一見すると開幕週の京都芝向きと思えるエエヤン。しかし、その中身を紐解くと直線急坂と関東圏、上がりのかかる展開などさまざまな条件ありきでパフォーマンス上昇が叶うタイプであることは明らかだ。敵鞍から外れる今回、思い切って“消し”の選択肢も浮上する1頭だ。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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