バルセロナが久保建英の復帰希望も資金難ネック スペインメディア「日本人選手を忘れるしかない」

久保建英(ロイター)

スペイン1部バルセロナは、下部組織でプレーした日本代表MF久保建英(22=レアル・ソシエダード)を取り戻したくてもできない状況のようだ。

スペインメディア「e―N」は、今夏に向けたバルセロナの補強に言及する中で「最も補強が必要なポジションの一つが右ウイングであることは明らかだ。しかし、役員会のお気に入りの一人である久保建英の獲得は、実現不可能なようだ」と指摘した。

久保はバルセロナの下部組織でプレーしていたが、18歳未満の外国人選手の補強・登録を禁じたFIFAのルールで帰国を余儀なくされた。その後、FC東京でプロデビューし、18歳の誕生日を迎え、ライバルクラブのレアル・マドリードと契約。しばらく芽が出ない状況が続いたが、昨季にRソシエダードに移籍して才能が開花した。

イングランド・プレミアリーグ勢などビッグクラブが獲得を検討する存在となり、その中でバルセロナは久保の復帰を目指していると報じられたこともあった。

その関心は続いていたようだが、同メディアは「(バルセロナ会長の)ジョアン・ラポルタは、彼の膨大な評価額を見て、この日本人選手を忘れるしかなかった」。財政状況が苦しいバルセロナでは、6000万ユーロ(約98億円)に設定されている移籍金は、簡単に調達できる状況にないわけだ。

しかも、古巣Rマドリードには、実質半額の移籍金で獲得できるほか、優先獲得権もあるとされる。バルセロナに資金があったとしても、Rマドリードがその権利を行使することも考えられる。今後の久保がバルセロナのトップチームでプレーする可能性は極めて低そうだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社