応援割第2弾出だしは好調県内宿泊施設 予約100件超も

予約対応に追われるスタッフ=19日午前10時45分、金沢市内のホテル

  ●スタッフ増員対応に追われ

  ●「完売」で独自プラン用意

 石川県内で19日、能登半島地震を受けた国の観光支援策「北陸応援割」第2弾の予約受け付けが始まった。宿泊施設に予約が相次ぎ、スタッフを増員して対応に追われる旅館や、午前中で100件以上を受け付けたホテルもあり、好調なスタートとなった。第1弾の段階で予算が上限に達した施設にも問い合わせが寄せられ、従業員が「完売」の説明に追われた。

 北陸応援割は、1人1泊2万円を上限に宿泊代金が最大50%引きとなる。第1弾は北陸三県と新潟県で今月26日まで実施している。第2弾は石川のみで、大型連休明けの5月7日から7月31日までが期間となる。

 応援割は、各施設に配分された予算がなくなり次第終了する。2次避難者を受け入れている施設に関しては、その人数に応じて予算が追加配分される。

 加賀市山中温泉の「吉祥やまなか」は、レストランやロビーなどの従業員も集め、予約担当者を通常の倍に増やした。午前中だけで予約は100件を超え、担当者は「応援割を入り口に、石川の観光を一層盛り上げていきたい」と話した。

 2次避難者を約90人受け入れているホテルアローレ(加賀市)も午前8時ごろから予約が入り始め、担当者は「避難者の対応と両立させながら、観光客をもてなす」と語った。

 金沢市の金沢ニューグランドホテルは午前0~10時の間にインターネットで100件ほどの予約が入った。従業員は予約データの入力に追われており、担当者は「第1弾ほどの盛り上がりではないが、手応えは感じている」と述べた。

 予算が上限に達した宿泊施設の中には、独自の割安宿泊プランで需要を確保するホテルも出ている。

 金沢市の金沢彩の庭ホテルは北陸応援割の予算が底を突いたため、予約客に応援割が使えない事情を説明している。

 同ホテルは応援割に代わり、1泊朝食付きで1人9千円の人数限定プランを用意した。担当者は「予算がないので仕方ない。代わりのプランを提案し、需要を取り込みたい」と話した。

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