冷凍食品/23年国内生産量は3.3%減、値上げが影響

日本冷凍食品協会は4月19日、2023年の冷凍食品の生産・消費調査結果を発表した(速報値)。

<スーパーでは冷食売場を強化している>

スーパーマーケット各社は、時短・簡便を求める生活者に対応するため、冷凍食品売り場を強化しているが、国内生産量は前年比3.3%減の154万5568トンと、2020年以来3年ぶりに減少へ転じた。一方、出荷額は2.1%増の7799億円と、1958年の調査開始以来過去最高額となった。

同協会では「冷凍食品の値上げが相次ぎ、調理食品などの生産量が減少。生産量は減ったものの、価格改定により、出荷額は過去最高を記録した」とみている。

<23年の冷凍食品国内生産>

家庭用は、75万7000トン(5.9%減)、金額は3996億円(1.6%減)と数量、金額ともに減少した。

業務用は数量が78万8000トン(0.7%減)と減少したが、金額は3804億円(6.3%増)と増加している。

家庭用と業務用の比率は、数量ベースでは、業務用が家庭用を3年ぶりに上回り、金額ベースでは引き続き家庭用が業務用を上回った。

大分類の品目別生産量では、国内生産の大半を占める調理食品(3.3%減)と、水産物(9.1%減)、菓子類(5.5%減)が減少した。

品目別(小分類)生産量は、1位うどん、2位コロッケ、3位ギョウザ、4位炒飯で、上位4品目は前年と引き続き同順位となっている。

また、ラーメン類(6位から5位)、ハンバーグ(7位から6位)、たこ焼・お好み焼(10位から9位)、卵製品(14位から11位)、ミートボール(16位から15位)などが順位を上げた。

なお、帝国データバンクの食品主要195社の価格改定動向調査によると、2023年の食品値上げ累計3万2396品目のうち、畜肉製品や冷凍食品など「加工食品」が1万1838品目を占め、全食品分野で最も多かった。

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