第69回大岡越前祭 春の時代絵巻 盛大に  奴頭は田中ことみさん 茅ヶ崎市

茅ヶ崎市の4大イベントの一つで、江戸時代の名奉行・大岡越前守忠相公の偉業を偲ぶ「第69回大岡越前祭」が4月20日(土)・21日(日)、茅ケ崎駅周辺を会場に開催される。

越前行列&パレード

21日は約2000人が参加するビッグパレード(午後1時に茅ヶ崎小学校で出発式)が行われ、江戸時代の大名行列になぞらえた越前行列では参加者が和装に身を包み、通りを練り歩く。今回も越前公が馬に乗るシーンはないが、江戸時代を彷彿とさせる奴隊の華やかな舞は必見だ。

その越前行列で観衆の注目を集めるのが「奴頭」。駅北口と南口で奴装束をまとい、「見得」を切る姿は圧巻だ。

今回も昨年に引き続き、女性がその大役を担う。担当するのは茅ヶ崎青年会議所(JC)メンバーで、飲食店経営の田中ことみさん(39)だ。

奴頭は例年、今年卒業を迎えるJCメンバーが務めているが、自身にとっては念願の抜擢となった。

「皆の後押しで決心」

茅ヶ崎で生まれ育った田中さん。大岡越前祭は身近な祭りだったが、パレードについてはバトン演舞で出演する友人を応援に行く行事だった。

2019年にJCに入会。すると、奴隊としてパレードに参加することに。「歩行者天国のど真ん中を練り歩いて、とても楽しくて、気持ち良かった」。そうした中で声が掛かった今回。「女性が2年続けて奴頭を演じていいのかという思いもあった。でも、仲間が後押ししてくれた。やるからには格好いい奴頭を目指そうと、自分で決めた」と話す。

現在は本番に向けて練習を重ねる。中学ではバスケ、高校ではソフトボールで鳴らした経験を生かし、観衆の印象に残るようなパフォーマンスを見せるつもりだ。

「女性たちに私もやってみたいと思ってもらえるように頑張りたい」

なお、同日の神輿パレードは午後0時30分ごろにツインウェイヴ北側を出発する。

本番を前に意気込む田中さん

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