タランティーノ監督引退作はブラピ主演で計画も中止「気が変わったから」

クエンティン・タランティーノ監督(左)とブラッド・ピット

クエンティン・タランティーノ監督(61)が、自身の引退作として、ブラッド・ピット主演の「The Movie Critic」(原題)を計画していたが、製作を断念したと米芸能サイト「デッドライン」が18日報じた。その理由は、「単に気が変わったから」だという。

同作品では「イングロリアス・バスターズ」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」に続く、タランティーノとピットの3度目のタッグになる予定だった。同サイトによると、過去のタランティーノ作品に出演した多くの俳優たちも参加するという話も進み、ソニー・ピクチャーズも製作準備に動いていた。

同サイトによると、「The Movie Critic」は1977年のカリフォルニアを舞台に、ポルノ映画の批評を書く売れない映画評論家のストーリーになるはずだった。

だが、タランティーノ氏が脚本を書き直したため、本来なら今年クランクインするはずだった予定が遅れているとも伝えられたが、実際は監督の気が変わり、同作品を引退作品にすることを止めたためだという。

タランティーノ氏を巡っては、数年前も製作中止騒動が起きていた。同監督はミステリー・西部劇「ヘイトフル・エイト」の製作プロジェクトに着手した際、数人の出演者に脚本の下書きを渡した。すると、1人の俳優が他人に脚本を見せ、そのコピーがインターネットに拡散したため、タランティーノ氏は製作中止を決定した。

だが、その後、タランティーノ氏は「ヘイトフル・エイト」の脚本をもとに朗読劇をチャリティーイベントで上演したところ、大絶賛された。そのため、結局、同作品の製作は続行し、サミュエル・L・ジャクソンやカート・ラッセル、ジェニファー・ジェイソン・リーらが出演し、2015年に公開された。

今回の映画についてタランティーノ氏に近い関係者は、監督が今後、引退作品をどのようなものにするか、振り出しに戻って検討する方向だと明かした。

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