JR北海道 「スタートレイン計画」始動 26年春2編成投入へ 名前は「赤い星」「青い星」 など【今週の交通新聞より】

2024年4月15日~4月19日の交通新聞から注目のニュースをご紹介!

交通新聞に掲載のニュースの中から、特に注目のニュースをトレたび編集室がピックアップしてご紹介します。

【今週注目のニュースはこちら】
・JR東海 「響け!ユーフォニアム3」コラボで東海道新幹線の旅へ
・JRグループ4社 「大阪・関西万博」機運盛り上げ ラッピング新幹線運転開始
・JR東日本 「新宿BBB」を全面開業
・JR西日本 「SLやまぐち」号 5月3日から運転再開
・JR北海道 「スタートレイン計画」始動 26年春2編成投入へ 名前は「赤い星」「青い星」

4月15日 月曜日

JR東海 「響け!ユーフォニアム3」コラボで東海道新幹線の旅へ


JR東海は、京都アニメーション(京都府宇治市)が手掛ける人気アニメ「響け!ユーフォニアム3」の新シリーズ放送(NHK・Eテレ)に伴い、自身の「推し」に会いに行く旅を提案する「推し旅」とコラボレーションしたキャンペーンを展開している。7月31日まで。

アニメゆかりの京都市、宇治市、名古屋市周辺でデジタルスタンプラリーを実施。東海道新幹線の車内では専用ウェブサイトから、描き下ろしイラストを題材としたオリジナルボイスドラマを一定速度に達すると聞くことができる。各企画の条件達成でオリジナルノベルティーがもらえる(一部抽選)。このほか、キャンペーンに参加した写真をX(旧ツイッター)に投稿すると、オリジナルボイスドラマのサイン入り台本が抽選で当たる。


4月16日 火曜日

JRグループ4社 「大阪・関西万博」機運盛り上げ ラッピング新幹線運転開始



東海道、山陽、九州、北陸で

JR東日本、JR東海、JR西日本、JR九州の4社は13日、開催1年前となった「2025年日本国際博覧会」(大阪・関西万博)の機運をより一層盛り上げようと、「大阪・関西万博ラッピング新幹線」の運行を各新幹線で開始した。運行区間は、東海道・山陽新幹線東京―博多間、山陽・九州新幹線新大阪―鹿児島中央間、北陸新幹線東京―敦賀間で、使用車両はJR西日本所属の3編成、JR東海所属の1編成。ラッピング新幹線は敦賀から東京、新大阪などを経て鹿児島中央まで計2000㌔以上を走行し、全国的な機運の盛り上げを図る。

ラッピング新幹線は、ドア横に大阪・関西万博のロゴマークや公式キャラクター「ミャクミャク」などのデザインが施されている。

使用車両は、東海道・山陽新幹線N700系(16両1編成、JR西日本所属)、東海道・山陽新幹線N700S(同、JR東海所属)、山陽・九州新幹線N700系(8両1編成、JR西日本所属)、北陸新幹線W7系(12両1編成、同)。期間は万博の会期終了まで。

同日、JR西日本では博多駅12番線ホーム、敦賀駅13番線ホームで出発式、新大阪駅20番線ホームで報道公開を行ったほか、大阪駅・大阪ステーションシティ「アトリウム広場」でラッピング新幹線運行開始記念イベントを開催した。

このうち、博多駅12番線ホームではラッピング列車のN700系「のぞみ24号」が出発した後、同じくラッピングされた山陽・九州新幹線「さくら550号」の出発式を開催。JR西日本の吉井彰浩駅長とJR九州の加藤邦忠駅長がそろって合図を送り、列車が新大阪に向けて出発した。

式後、吉井駅長は「ちょうど開催1年前にラッピング列車の運行を開始し、大阪・関西万博を盛り上げていく大きな原動力になる」、加藤駅長は「万博を機に九州にも多くのお客さまに足を運んでいただけるよう、しっかり準備したい」と話した。

また、新大阪駅の報道公開では、JR西日本の綿島崇倫地域まちづくり本部交通まちづくり戦略部万博プロジェクト推進室担当課長が、JR東日本、JR東海、JR九州の協力に対して謝意を表した上で、「新幹線のネットワークで万博の機運を広げていければ」と述べた。

記念イベントは、「ミャクミャク」と、JR東日本の「Suicaのペンギン」、JR東海の「TOICAのひよこ」、JR西日本の「カモノハシのイコちゃん」、JR九州のSUGOCAキャラクター「カエルくん」の各交通系ICカードキャラクターがテープカットを行い、運行開始を祝った。会場では、各キャラクターとの記念撮影会やJR東日本、JR西日本、JR九州のグッズ販売が行われた。

このほか、JR東海も同日に東京駅15番線ホームでラッピング新幹線の報道公開を実施した。


4月17日 水曜日

JR東日本 「新宿BBB」を全面開業


3種の大型サイネージ メディア統一演出

JR東日本は15日、新宿駅南改札内コンコースに、イマーシブなメディア空間「新宿BBB(スリービー)」を全面開業した。「BOX」「BLOCK」「BELT」の3種類の特徴的な大型サイネージ(総面積約250平方㍍)によるダイナミックな映像により、空間全体を統一的に演出。ほかでは味わうことができないユニークな没入体験を提供する。

BOXは、7番・8番線ホームエスカレーター付近に設置された縦約3・2㍍×横約5・7㍍の大型サイネージ3面(約55平方㍍)で構成。BLOCKは、コンコース内の12本の柱4面を使った48面の柱サイネージ(約133平方㍍)。BELTは、南改札脇の店舗上部の壁面に設置された縦約1㍍×全長約59・5㍍の横長サイネージ(約64平方㍍)。放映時間は5~24時。放映ロールは15分で1周する。

このうち、毎時0、15、30、45分からの3分間はJR業務枠・コンテンツ枠となっていて、さまざまな海域の生物が泳ぎ回る「BEYOND AQUA」や、同駅発着の中央線特急で行く長野、山梨の魅力を発信する「感動のまんなかへ。中央線特急の旅」、SNSを中心に活躍するクリエーター8人と共創した「#MEETinSHINJUKU」のオリジナルコンテンツなどが放 映される。

残る12分間はジャック広告枠で、初回は21日24時まで日本コカ・コーラの「綾鷹」を訴求した動画やビジュアルを放映。

「BEYOND AQUA」では大画面を雄大に泳ぐクジラやクラゲの大群が登場。「中央線特急の旅」ではBELTをE353系が走り抜けるなど、横長の形状を生かした映像が流れる。3種類の大型サイネージで展開される迫力ある映像に、足を止めて撮影する人の姿も見られた。


4月18日 木曜日

JR西日本 「SLやまぐち」号 5月3日から運転再開


2年ぶりにSL列車が復活!――。JR西日本は5月3日から、「SLやまぐち」号(山口線新山口―津和野間)の運転を再開する。同号は、SL炭水車の不具合のため、2022年5月から運転を取りやめていた。けん引する機関車はD51200号機を予定している。

運転日は5月と7~11月の土曜日・休日を中心とした57日間。ダイヤは、下りが新山口発10時54分、津和野着13時7分。上りが津和野発16時12分、新山口着18時。途中停車駅は、湯田温泉、山口、仁保(下りのみ)、篠目、長門峡、地福(同)、鍋倉、徳佐。時刻は運転日によって変更となる場合がある。

列車は35系客車5両編成、全車指定席(グリーン車1両)。指定席券はJR西日本ネット予約「e5489」、駅の「みどりの窓口」「みどりの券売機」などで発売。

5月3~19日乗車分の指定席券は、今月22日6時から発売する。ただし、発売開始時点で「みどりの窓口」「みどりの券売機」が営業開始前の駅がある。5月25日以降の乗車分は乗車1カ月前10時から取り扱う。「e5489」の事前申し込みサービスも利用可能。


4月19日 金曜日

JR北海道 「スタートレイン計画」始動 26年春2編成投入へ 名前は「赤い星」「青い星」



「全く新しい観光列車」に 「豪華」と「上質」の2編成

JR北海道の綿貫泰之社長は17日の定例会見で、新たな観光列車計画「スタートレイン計画」を同日始動すると発表した。運転開始は2026年春を想定。「車両、運行体系、サービスいずれもが全く新しい観光列車」を目指し、車両はキハ143形気動車を種車に、ラグジュアリークラスの「赤い星」編成(4両)、プレミアムクラスの「青い星」編成(同)を製作する。運転は主に釧網線、富良野線をそれぞれ想定し、地域のおもてなしを提供する道内周遊列車としての活用も検討する。

編成名は、北海道開拓使のシンボルをモチーフに「赤い星」、対して主な運転区間に位置付ける富良野線沿線から「ラベンダー」「青い池」をイメージして「青い星」と名付けた。メインコンセプトは「新たな北海道に出逢い沿線を楽しく元気にする」。ノースレインボーエクスプレスなどこれまでの「リゾート列車」を超える会社初のハイグレード列車と位置付け、約18億円かけてキハ143形を改造する。

「赤い星」は定員100人程度を想定した「豪華」車両。さまざまな需要に対応するため、個室やセミコンパートメントなど多様な席種をそろえ、ラウンジや茶室なども計画する。「青い星」は同200人程度を予定する「上質」車両を目指す。4人ボックス席を基本に、全車展望室の仕様を検討する。

いずれも天井や壁には木材を用いた内装とする。エクステリアは、星形マークをアクセントに用い、それぞれ深みを感じる赤、ラベンダーと青い池の青を基本塗色とする。

車両デザインはドーンデザイン研究所の水戸岡鋭治氏が担当。会見ではトマムのポスターを描いたことが今の仕事につながる端緒となった同氏のエピソードと合わせ、「北海道の仕事から始まり、全国区の仕事をさせていただき、最後の仕事としてJR北海道のローカル車両デザインにつながった。北海道で良い仕事をしようと思う」とのコメントも紹介された。

具体的な運転線区、ダイヤ、運転日、販売方法、サービス概要などは、詳細が決まり次第順次発表していく。

綿貫社長は新観光列車の狙いについて、「新たなお客さまの層を獲得して収益につなげていくほか、地域の皆さまとさまざまなサービスについて一緒に取り組み、沿線地域を活性化させていくこともこの列車が持つ意義」と述べた。



交通新聞

鉄道、航空、自動車などの交通機関はもとより、観光、旅行、経済など交通・運輸界にかかわる様々な情報を提供している総合専門紙。1943年(昭和18年)4月1日に「陸輸新報」として創刊、2013年(平成25年)12月18日には通巻2万号を迎えました。JR、私鉄、官公庁など幅広い読者の皆さまから高い評価を得ています。また、交通業界にとどまらず、不動産、金融、保険、サービスといった業界の方々からも注目されています。

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