恋人への性的暴行を止めようとして「11歳知能」の障害に…加害者は「懲役50年」を控訴=韓国

初めて見た女性に性的暴行を試み、これを止めようとした恋人を凶器で刺し殺害しようとした20代の男が控訴審公判で、「過ちを忘れず反省して生きていく」と話した。

18日、テグ(大邱)高等裁判所は性暴力犯罪の処罰などに関する特例法違反などの容疑で拘束起訴されたA被告(29)の控訴審結審公判を開いた。

これに先立つ1審裁判部はA被告に懲役50年を宣告しており、公判期日では被害者の状態、治療経過などを含む量刑調査を決定している。

ただ、A被告は1審の裁判過程で公訴事実を全て認めたものの、懲役50年の刑は重すぎるとの理由で控訴した。

量刑調査の結果、手首の神経が損傷した女性被害者Bさん(23)は現在、左手の指先の感覚があまりなく、しびれがあると調査された。示談の意思は全くなかった。

Bさんの恋人Cさん(23)は刺傷による多発性外傷、それに伴う低酸素性脳損傷を負い、社会年齢11歳水準の永久的な障害を負った。Cさんは4か月間入院し、治療費だけで5000万ウォン(約553万円)以上がかかった。最初の治療当時は精神年齢が5歳だったが、現在は中学生水準の認知能力を持つと伝えられた。Cさんは母親の助けを受けながら日常生活を送っている。

この日の最終弁論でA被告は、「被害者らに本当に申し訳ない」とし、「被害者らのほかにも両親、家族など被害者らを大切に思う全ての方にも本当に申し訳ない」と頭を下げた。そして、「一生、罪人として過ちを忘れず反省して生きていく」と述べた。

A被告の宣告公判は来月23日午前10時ごろ開かれる予定だ。

A被告は昨年5月14日午後10時56分ごろ、大邱市のワンルームの建物に入るBさんの後をつけた後、凶器で手首を切り性的暴行しようとしたものの未遂に終わった。当時、配達員の服装で犯行対象を探したA被告は、偶然Bさんを発見し自宅まで後をつけた。

A被告がBさんに性的暴行を試みた時、Cさんが玄関から入りこれを制止したため、犯行は未遂に終わった。しかしA被告は凶器でCさんの顔、首、肩などを数回刺した。

BさんはA被告が振り回した凶器により左手首の動脈が切れ、神経にも大きな損傷を負った。Cさんは出血多量で数回にわたり心停止が発生するなど危険な状態を何度も乗り越えながら20時間を超える手術を受けた。しかし約40日後にやっと意識を回復したCさんは永久的な障害を負った。

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