【マイラーズC/追い切り診断】好調上がり馬一角に「B」評価 「さすがに物足りない」精神面に不安残る

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■コレペティトール

【中間調整】昨年12月に阪神芝1800mの元町Sで後方から鋭く内を突いて勝利。そこから中4週で参戦したのが年明けの京都金杯だった。オープン昇級初戦とあって8番人気という評価に留まっていたが、実戦ではまた最後の直線でラチ沿いを巧みに突き、最後の最後でスルッと抜け出し重賞初勝利を果たしている。その京都金杯が叩き3戦目とあって、ひと息入れて春に備えることに。

放牧からの帰厩後は当初の予定通りマイラーズCを本線として順調に本数をこなしている。1週前の坂路単走では追ったほど弾けなかったが、もともと稽古駆けしない馬。予定通り強い負荷を掛けたこと自体は評価していいだろう。

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【最終追い切り】レース当週も坂路で単走。馬場の真ん中をまとまりのあるフォームで駆け上がる。ラストは手前の変換に少しモタつき、伸びもそこまでではなかったが、馬場が荒れた時間帯だったことを考えれば悪くない動きだったか。

【見解】前走時も攻めでは目立たず、それで勝利を収めるのだからいわゆる調教では判断しづらいタイプ。また中竹厩舎は坂路の馬場が荒れた時間帯に敢えて追う傾向にあり、ラストで伸びあぐねるのも情状酌量の余地はあるだろう。とはいえ、今回の動きはさすがに物足りない。2週続けて強い負荷を掛けられているので体調面は整っていそうだが、やはり気持ちが乗り切っていない印象がある。近2走の連勝は「中1週」「中4週」。それ以前の勝利も詰まった間隔で使われてのもので、中14週となる今回は割り引いて考えたほうがいいかもしれない。

総合評価「B」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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