【独自】運行終了の「スカイレール」 車両の寄贈、交通科学館での保存・展示を広島市に要望

TSSテレビ新広島

広島市安芸区を走る「スカイレール」が今月末で運行を終了するのを前に運営会社が、車両などの保存・展示をお願いする要望書を広島市に提出しました。

今日、広島市役所を訪れたのはスカイレールを運営するスカイレールサービスの村松明彦社長です。
村松社長は広島市の村上慎一郎市民局長に要望書を手渡しました。
スカイレールは1998年から広島市安芸区の「スカイレールタウンみどり坂」とJR瀬野駅の間、1・3キロを結んでいます。
リニアモーターとロープウェイの2つの技術を組み合わせることで、自由にカーブ軌道を走行できる世界でも類を見ないものです。
運行会社は資料的価値が高いスカイレールの車両本体や付属設備を市に寄贈し、広島市交通科学館で展示することを要望しています。

【スカイレールサービス株式会社・村松明彦社長】
「(スカイレールの)歴史と技術の展示というものをぜひとも広島市の交通科学館の中で残していただけたらと、車両の寄贈と合わせまして展示をお願いをするということで今回要望書を提出させていただきました。こういうシステムの交通機関があったんだということも理解していただけたらと思っております」

【広島市市民局・村上慎一郎局長】
「色んな技術が使われているということですので、そういった面で、資料としての価値も高いんじゃないかと、考えておりますので、そういったこと含めて前向きに検討したいと思っております」

<スタジオ>
世界でも類を見ないということで、こういったものが広島にあったんだというのは、ぜひ残してほしいですよね。

【コメンテーター:叡啓大学・早田吉伸教授】
「当時としては、とても新規性の高い技術だったと思う。それをきちんと残しておくことは資料的な価値が充分高い。また、事業的にはなかなか厳しく継続が難しいということだと思うが、こういったものを導入するチャレンジをしたことの価値も後世にちゃんと伝わるといい」

世界で唯一の交通システムということで、多くがオリジナル部品で調達やシステム更新が難しかった。チャレンジ精神だけは伝えてほしいですね。

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