クマによる被害防止へ 自治体や警察官など連携強化図る研修会

全国でクマによる人身被害が増える中、関係機関が連携して被害を未然に防ごうという研修会が群馬県内で初めて開かれました。

昨年度、全国ではクマによる人身被害が過去最多となり、県内でも去年10月、東吾妻町で80代の女性がクマに襲われるなど被害が増加しています。

研修会は、市町村や警察など関係機関が連携を図ろうと県が初めて開いたものです。

県によりますと、クマの生息数と生息域はともに拡大傾向で、昨年度は人里への出没件数が715件と統計が残る2011年度以降、4番目に多くなりました。

また、通常であれば減少に転じる秋以降も出没が続き10月の出没件数は過去最多でした。

研修会では、東京農工大学の小池伸介教授がクマの生態と対策について講演しました。

小池教授は、市街地にクマが出没した場合、住民への危害のリスクだけではなく銃器の使用が制限されるなど対応の難しさを紹介したうえで、「事前の出没情報の共有と警察や猟友会の役割分担を明確にすることが重要です」と呼びかけました。

環境省でも今月、クマを「指定管理鳥獣」に指定するなど対策を進めていて、職員らは効果的な対応法について理解を深めていました。

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