「推し活」に必要な機能を搭載 『Weverse』が選ばれる理由をゼネラルマネージャーが明かす

WEVERSE JAPAN主催の「Weverse記者説明会」が、2024年4月16日にHYBE JAPAN 汐留オフィスで開かれ、WEVERSE JAPAN のムン・ジス氏が登壇。Weverseの現状と今後、日本市場での展望をプレゼンテーションした。

WEVERSE JAPANはWeverseの子会社であり、HYBEグループの一部として事業を展開している。Weverseとはアーティストコミュニティベースのサービスで、2023年6月にはアプリのダウンロード数が1億、MAUは1000万をそれぞれ突破。ファンとアーティストがコミュニティの中で交流することができ、主に「フィード」「アーティスト」「メディア」「ライブ」の4つがメインの機能となっている。

Weverse独自のプレミアムサービスとしては、「Weverse DM」「VODコンテンツ」「オンラインコンサート」「Membership」があり、ほかにもアルバムからカスタム商品まで、アーティストの公式商品を全世界で販売することが可能な「コマースサービス」も充実している。

Weverseがコンセプトとしているのは、「Global Superfan Platform」。そのグローバルな側面として、フィードは発話言語が韓国語の場合は全12言語に翻訳され、日本語の場合は全4言語に翻訳、さらにコマースサービスは200以上の国と地域に公式商品を発送することが可能。

Weverseが定義する「Superfan」とは、リスナー、フォロワー、ファンを超えた存在。アーティストのコンテンツを積極的に消費し、購買意欲を高く持ち、誠実で熱心に心を寄せるファンを指す。

プラットフォームとしては、130組以上のアーティストがWeverseを使ってファンとコミュニケーションを取っており、最近ではConan Gray、Lauv、syudou、Ayumu Imazu、NOA、eillといったグローバルなアーティストが新規コミュニティをオープンさせている。

アーティストがWeverseを選ぶ理由としては、様々なコミュニケーション機能によって、Weverseをグローバルファンとのコンタクトポイントの一つとして活用したり、言葉の壁を超えてより深くファンと交流でき、世界中で同じファン体験を提供できるからというものがある。一方、ファンがWeverseを選ぶ理由には、数ある「推し活」に必要な機能が、ひとつのアプリに揃っているからだ。

総じて、Weverseはグルーバルでファンエンゲージメントを高められ、Superfanに向けた機能を兼ねそろえたプラットフォームであるということが言える。

今後、日本のユーザーやアーティスト向けに改善が必要と考えているポイントについては、ユーザー向けには「ユーザーが使いやすいシンプルなUI」「より快適なワンストップ推し活ができるような機能を拡充」、アーティスト向けには「アーティストが自分の個性を表現できるような画面構成の自由度を高める」「アーティストがファンとよりコミュニケーションが取りやすい機能を追加」を挙げた。過去にはアーティストからの声を受け、アーティスト同士が繋がることができる合同LIVE配信、様々なファンとのコミュニケーションが可能になるWeverseライブ配信時のリアルタイム翻訳が機能として改善されている。

ムン・ジスは、日本のアーティストのグローバル展開のさらなるサポートのため、国内アーティストは今後も増加予定にあり、国内音楽コンテンツのグローバル配信も実施予定であると明かした。

記者からの質疑応答では、日本での具体的なWeverse利用者数について、具体的な数字については非公表だとしたが、日本は世界でも「トップ5以内に入っている」として、なかでもアクティブユーザー数が多いという。日本のアーティストでWeverseを利用しているのは10組ほどが参加しており、&TEAM、AKB48が「Weverse DM」サービスを導入している。Weverseと調印している130組以上のアーティストの中で、9割近くがHYBE傘下ではないアーティストとなっている。ゆくゆくは様々なアーティストを自由に迎え入れていきたいが、プロモーションに制限がかかってしまうため、現在は週に2組ほどのペースが限度だという。

(文・取材・写真=渡辺彰浩)

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