九大箱崎跡地の“ドーム4個分”再開発 『貝塚駅』周辺が重要拠点に 西鉄「一大交通結節点として整備」

九州大学箱崎キャンパスの跡地を再開発する企業グループが18日、事実上決まりましたが、その一翼を担う西鉄が会見を開きました。

いよいよ動き出す、国内最大級の再開発事業。

総面積28.5ヘクタール、福岡PayPayドーム4個分に相当する広大な土地。

この一等地の再開発を担う“プラチナチケット”を、住友商事やJR九州、西部ガスなどと共に手にしたのが、4月、天神大牟田線が開業100周年を迎えた西日本鉄道です。

◆西鉄 林田浩一 社長(19日の会見)
「大変光栄なことであると感じている。同時に身の引き締まる思いです」

再開発のコンセプトは「箱崎グリーン・イノベーション・キャンパス」。

世界を牽引する未来の街作りを目指し、住民の移動や健康管理の面で最先端のITを活用した「スマートサービス」を提供する計画です。

また、賑わいの場として、福岡・九州の食をテーマとした巨大なフードパークも建設されます。

この新たな街へとつながる大動脈となるのが…

◆記者リポート
「西鉄と福岡市地下鉄が接続する貝塚駅。JR九州はその目の前に新しい駅を建設する計画で、このエリアから九大跡地に向けて大きな人の流れができることになります」

福岡市は、すでに貝塚駅周辺の再開発を進めています。

西鉄の貝塚駅と2027年に開業予定のJRの新駅の間には駅前広場が整備され、貝塚公園の中央には、駅の利用者の増加を見込み、歩行者用の通路も新たに作られます。

Q.目の前にJR九州の駅もできますが受け止めは?
◆地域住民
「店も全然ないし、便利になると思う」

また、歓迎の声が多く聞かれたのは、新たにJRの駅ができることによる博多駅へのアクセス向上です。

◆周辺住民
「JRで博多駅とか北九州に行くのが楽になるかなと思います」

◆周辺住民
「便利だと思います。(JRで)博多駅まで一本で行けるので、中洲川端駅まで経由すると乗り換えが地下鉄で発生していたので」

西鉄貝塚線と地下鉄の乗り換えが中心だった駅から、博多駅とも直接つながる福岡市の東の拠点に。

新しい街には、インターナショナルスクールや外国語の専門学校も建設される予定で、国際色も豊かになりそうです。

西鉄の林田社長は19日の会見で、街作りの計画の中で貝塚駅の周辺を重要な拠点として捉えていると述べました。

◆西鉄 林田浩一 社長
「街作りのプランの中でも一大交通結節点として整備していこうという方向性を持っています」

落札金額は371億7800万円。

九大跡地での再開発の工事は来年度以降に始まる見通しです。

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