県立恐竜博物館で「野外発掘体験」が再開 新幹線開業を追い風に”初の100万人突破”目指す

2023年7月にリニューアルオープンした勝山市にある県立恐竜博物館は、北陸新幹線県内開業もあり、多くの入館者でにぎわっています。こうした中、冬の間休んでいた化石の発掘体験ができる「野外恐竜博物館」が、19日から再開しました。今年度は、新幹線開業を追い風に、県立恐竜博物館全体で初の入館者100万人突破を目指すということです。

県立恐竜博物館の人気ツアー「野外恐竜博物館」初日の19日、県立恐竜博物館の前で、勝山市成器西小学校の2、3年生の児童51人が参加し、出発式が行われました。

10周年を記念して新しくなったバス「フクイサウルス号」と「フクイラプトル号」に乗り込み、20分離れた化石発掘現場に向かいました。野外恐竜博物館に到着すると、谷川由美子館長と代表児童らによる「堀り始め式」が行われました。参加した児童たちは、ゴーグルやハンマーなどを受け取り、さっそく化石発掘に挑戦していました。

参加した子供たち:
「初めてだけど楽しい。恐竜の化石を見つけたい」
「中にいっぱい化石入ってる!」
「すごくきれいな二枚貝が取れた!うれしい!」

子どもたちが見つけた化石の中にはすごいものも…
県立恐竜博物館・湯川弘一さん:
「恐竜の背骨の一部、脊椎。ここに丸い穴が開いている。形がちゃんと残っていて、けっこうすごい化石です。今年1、2を争うくらいの!」

県立恐竜博物館・谷川由美子館長:
「みなさん楽しみにしてくれていたと思う。発掘体験は人気なので。(実際の)発掘現場の様子を見ながら、自分が体験できることが魅力。臨場感を感じてくれるのではないかと思う」

また、2024年で10周年を迎えるため、7月19日から期間限定で、実際の発掘現場まで行き恐竜の足跡などの化石を間近で見ることができます。

県立恐竜博物館・谷川由美子館長:
「この発掘現場の様子を見学していただき、実際に体験してもらい、当館のコアバリューを感じていただきたい。福井の宝、恐竜の価値を知ってもらえたらうれしい」

人気ツアー「野外恐竜博物館」は、ゴールデンウィーク期間中までの予約はほとんど埋まっていますが、5月7日以降は空きがあり、インターネットで事前予約ができます。

4月の県の発表によりますと、県立恐竜博物館の2023年度の年間入場者数は約84万6000人。過去最多を記録した2018年度の同時期と比べ14.2%上回っています。北陸新幹線県内開業後は、関東・甲信越からの観光客も増え、公共交通機関で来館する人も目立ちます。恐竜博物館の入場者が増えているのは、二次交通の充実もあるといいます」

2023年7月からえちぜん鉄道が運行している「恐竜列車」の2023年度の乗車率は93.8パーセントで、ゴールデンウィーク期間もほぼ満席と言いいます。このほか、福井駅東口からは京福バスが「恐竜バス」を運行していて、6月からは、福井の魅力を仮想現実VRなどで車窓に映す「新感覚XRバス」の運行も予定されています。

県立恐竜博物館・谷川由美子館長:
「これから直通のXRバスも運行が始まる。芦原温泉の駅からは『あわら恐竜号』も走っている。もっとPRして、みなさんがこちらに来やすい環境を作っていきたい」

県立恐竜博物館では、この夏、リニューアル後はじめての特別展を予定しています。関東、甲信越など北陸新幹線沿線のPRも継続して行い、年間来場者数は初の100万人を目指すとしています。

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