競争激化で複合商業施設のリニューアル相次ぐ「リバーウォーク北九州」でも大規模改修へ

福岡県北九州市の大型商業施設「リバーウォーク北九州」で、開業以来初めてとなる大規模なリニューアル工事が来月から実施されることになりました。

来月からリニューアル工事

19日に、開業から21周年を迎えた「リバーウォーク北九州」。管理会社の北九州紫川開発と運営会社は「来月から数年かけて大規模なリニューアル工事を行う」と発表しました。

RKB浅上旺太郎記者「小倉の中心部にある商業施設『リバーウォーク』、黄色で表されたシネマ棟の1~3階の一部がリニューアルされるということです」

リニューアル第一弾として、来月19日にシネマ棟の1階と2階にある12店舗を閉店し、すでに空きフロアとなっている3階と合わせて工事を実施します。

街の人は「もっといろんな種類の飲食店を入れてもらいたい」「学校帰りにみんなで集まれる場所」「昼寝できるところとかですかね」「何も買わなくても『疲れたな』という時に座れるような空間」「小さい子供が遊べるところが良いです。子供の服とか買うところも増えたらいいなと思います」

北九州地区初の大型複合商業施設

リバーウォーク北九州は、北九州地区では初めての大型複合商業施設として2003年にオープンしました。

商業フロアは福岡地所のグループ会社が運営していましたが、去年撤退し、現在は東京建物のグループ会社であるプライムプレイスが引き継いでいます。大規模なリニューアルは開業以来初めてで、プライムプレイスは「小倉城や紫川といったロケーションを生かし、気軽に利用できる施設を目指したい」と話しています。

「非日常」から「日常的」な空間に

「Re:場プロジェクト」として実施されるリニューアルのコンセプトは開業当初に掲げていた「非日常」から、気軽に利用できて居心地の良い都会的で「日常的」な空間へ。普段の生活で利用しやすいテナントを新たに誘致し、ファミリー層など幅広い世代が買い物しやすい環境作りを目指すということです。

シネマ棟で実施されるリニューアル第1弾、このエリアは来年オープンする予定で、さらに数年かけて全体をリニューアルしていく計画です。

「マリノア」「キャナル」もリニューアル

開業20年を超える、ほかの大型商業施設でも施設の老朽化や利用客のニーズの変化などで、リニューアルが検討されています。

福岡市西区のマリノアシティ福岡は早ければ今年8月に閉店し、全面リニューアルされる計画で、三井アウトレットパークが有力とされています。

また、福岡市博多区のキャナルシティ博多は、去年、店舗面積をおよそ2割縮小。イーストビルを解体し、商業施設と高級マンションの複合ビルに建て替えられる計画です。

なぜ、いま相次ぐリニューアル

開業から20年でなぜリニューアルが必要なのか、専門家に話を聞きました。九州産業大学の福山教授は「周りに新しい商業施設ができると、別の魅力で集客する必要が出てくる」「共用部デザインに緑など自然要因を取り入れたり、施設のイメージを変えることも重要になってきている」と話しています。

また、「利用者のニーズが変われば、さらにリニューアルするサイクルを短くしなければならないので、それへの対応が課題になる」と指摘しています。

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