ソニーは4月18日、大型テレビの梱包で使用していた発泡スチロール製緩衝材の使用を廃止すると発表。テレビ製品の梱包では業界初の取り組み。
土壌や海水中でも分解されてCO2と水に戻る
大型テレビの対象商品は、香港・台湾向け85型のMini LEDバックライト搭載の液晶テレビ「BRAVIA 9」。緩衝材には、発泡スチロールの代わりにカネカ製のカネカ生分解性バイオポリマー Green Planetを採用する。
同素材は、バイオマス由来で様々な環境下で生分解性を有し、土壌・海水中でも分解されてCO2と水に戻る。プラスチックによる環境汚染問題の解決に貢献する。
緩衝材は、大型で重いテレビの輸送時の衝撃を吸収するため、商品のデザインに合わせて複雑な形状に成型している。
Green Planetの採用に向けては、発泡スチロールとは異なる素材の特性に合わせて、耐衝撃性を維持する設計と緩衝材の安定的な生産を両立する金型構造を実現した。
あわせて、従来から培ってきた包装設計のノウハウとシミュレーション技術の活用により、緩衝材の形状をシンプルにしたり、部品点数を削減したりするなどの工夫を施した。
