札幌市の大通地区にある北海道銀行本店が19日、移転前の最後の営業を終えました。名物だった巨大アートもいったん見納めになります。
いまから60年前に建てられた、大通公園に面する道銀ビルディング。再開発による建て替えで2028年に新たなビルへと生まれ変わる計画です。
再開発工事のため、本店は移転することに。19日午後3時を持って、この場所での営業を終えました。
永山友菜記者)
「銀行に入ってみると、壁一面に広がっているのは立体的に彫りこまれた大きな彫刻アートです。きょう(19日)でしばらく見納めになります」。
1階ロビー正面で存在感を放っているのは浮彫りのアート「レリーフ」。開業当時から設置されている本店の象徴です。大きさは幅41m、高さ3.3mで「レリーフ」としては国内最大級です。
このレリーフは、北海道ゆかりの彫刻家、山内壮夫、佐藤忠良、本郷新の3人がおよそ1年半をかけて共同で制作しました。作品名は「大地」。自然と向き合い大地を切り開いていった人々の力強さ、農業や漁業の発展を祈る思いが表現されています。
本店は移転しますがレリーフは移転先に設置できないため、今後は北海道銀行の施設で分割して保管される予定です。
レリーフを見る人)
「いやあ寂しいですね。このままどこかに蘇って、北海道、札幌、絶対残してもらいたいですね、どこかで」。
北海道銀行 総合事務部エリアマネージャー・萱場 元乙さん)
「移転するにあたって沢山のお客様がレリーフを見に来ていただきながらご来店していただいているのですが、たくさんの方が愛していただいたという証拠かなっていうふうに今回感じております」北海道銀行は、引き続き市民に見てもらえるよう、公共施設も含めて新たな展示場所を探すことにしています。