伊吹山 「イヌワシ」守る保護柵設置

希少野生動物、「イヌワシ」の巣作りが今年も確認された県内最高峰の伊吹山で、19日、イヌワシを保護する柵の設置作業が行われました。

県内最高峰・米原市の伊吹山では、20日に冬の間休業中だったドライブウェイが開通し、大勢の観光客が予想されます。これを前に19日、山の8号目にあたるドライブウェイ終点付近では、市の職員や市民などでつくる「伊吹山を守る自然再生協議会」のメンバーによる保護柵の設置作業が行われました。

付近の斜面では、今シーズンも希少野生動物・イヌワシの巣作りが確認されていますが、子育て中のイヌワシは特に警戒心が強く、人が近づくなどすると巣や卵を放棄してしまうことが報告されています。しかし、この場所では、毎年、イヌワシ目当ての大勢のカメラマンらが、ガードレールを乗り越えて、カメラを構える姿が見られ、保護柵の設置には、なんとか、イヌワシの子育てを守りたいという思いがあります。

伊吹山を守る自然再生協議会メンバー須藤一成さんは、「巣をのぞきこまれると確実に親鳥は警戒して逃げる。イヌワシたちが重要な繁殖に使う場所を我々人間が後退することで彼らを見守ってやりたいと思う」と話しました。

なお米原市では、20日のドライブウェイ開通後は連日、周辺の見回りを行うことにしています。

© びわ湖放送