年収200万円の彼と結婚する娘。「夫婦で働けば生活できる」と言っていますが心配です…。

1世帯あたりの平均所得金額は?

厚生労働省の2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況によると、1世帯当たり(平均世帯人員2.25人)の平均所得金額は545万7000円です。

つまり夫婦で働く場合、男性が200万円の収入だとすると、女性はおよそ345万7000円を稼がなければ平均所得に届きません。

国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、女性の平均給与は314万円とのことです。平均所得金額まで、30万円ほど足りません。

平均所得金額以下では生活が大変?

1世帯当たりの平均所得金額545万7000円に満たないからといって、生活できないわけではありません。

国民生活基礎調査の概況によると、所得額分布で最も多い割合となっているのは、1世帯あたり200万円~300万円未満で14.6%、次が100万円~200万円未満の13.0%、300万円~400万円未満の12.7%と続きます。

このように多くの世帯は平均所得金額以下の収入となっており、その割合は全世帯の61.6%に上ります。つまり、半分以上の世帯は平均所得以下で生活しているのです。

1世帯当たりの消費支出額はひと月およそ29万円

では実際に生活するためにはいくらあればよいのか、1世帯当たりの消費支出額を確認してみましょう。

総務省統計局の家計調査報告計収支編2023年(令和5年)平均結果の概要によると、2人以上の世帯(平均世帯人数2.9人)の消費支出の月平均額は29万3997円です。1年に換算すると、およそ353万円となります。

つまり、平均的な生活をするためには年間353万円ほど必要であり、年収200万円の人と結婚する場合は、あと153万円を自身で稼ぐ必要があります。

平均的な生活をするためにはあと153万円必要!

国民生活基礎調査の概況によると、1世帯当たりの平均所得金額は545万7000円です。ただし、1世帯当たりの消費支出額は年間およそ353万円のため、夫婦で1人が200万円の収入だとするともう1人は153万円稼ぐことで生活できる計算になります。

実際に結婚後のお金の流れを考える際は、出産や親との同居など今後世帯人数に変化が生まれることや、定年後のことも考慮しなければなりません。想定外の出費があることも考えられます。

生活するために必要な額は人によって異なるため、ライフスタイルをふまえて考えましょう。

出典

厚生労働省 2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況
国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査
総務省統計局 家計調査報告【家計収支編】2023年(令和5年)平均結果の概要

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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