位置情報から避難所・経路の利用状況を可視化 津波避難訓練の実証実験結果を公表 住民のアプリ・インストール数向上が課題 岩手・釜石市

岩手県釜石市は19日、スマートフォンアプリの位置情報を活用して津波避難の課題を検証した実証実験の結果を発表しました。

釜石市は3月3日に行われた津波避難訓練の際、企業と連携して約200人の市民に協力を求め、スマートフォンのアプリから発信される位置情報を基に避難場所や経路の利用状況などを可視化して有効性を検証する実証実験を行いました。
19日に市役所で行われた実験結果の説明会では避難者が辿った経路や避難にかかった時間などが津波の到達シミレーション映像と重ね合わせた形で可視化された様子が報告されました。
実験の結果、実際の災害において避難者がどこにどれだけいるのかを把握するために役立つ可能性が高いことなどが説明されました。

(釜石市防災危機管理課 川﨑浩二課長)
「今回DXの技術を使った実証実験ということでアプリをインストールされた方の数が想定よりも少なかったことは課題として感じている。ただ、アプリそのものよりも実証実験で自分たちの避難行動が可視化されることが、今後の避難訓練の参加へのモチベーションにつながれば良いと期待感を込めて感じている」

市では説明会の映像をネット上に公開して市民の防災意識の向上に役立てるとしています。

© 株式会社アイビーシー岩手放送