アラスカでの石油・ガス開発、バイデン政権が制限 地元は反発

Nichola Groom

[19日 ロイター] - 米政府は19日、アラスカ州で石油・ガスの掘削と採掘を制限する措置を取った。地元の当局者らは雇用が失われ、米国が外国の資源に依存するようになると反発している。

内務省はホッキョクグマやトナカイなどの野生動物の生息地と先住民の生活様式を保護するため、アラスカ国家石油保留地の40%で石油・ガス開発を禁止する規制を最終決定した。

アラスカ北中部のアンブラー鉱山地区で開発を可能にするために全長340キロメートルの道路を建設する州政府機関の提案も却下するとした。

先住民のコミュニティーが必要とするトナカイと魚の個体数に対するリスクを理由に挙げた。

9300万ヘクタールのアラスカ国家石油保留地は、新たな規制により430万ヘクタールで石油・ガスのリースが禁止され、さらに80万ヘクタール以上での開発を制限する。

共和党の上院議員らは記者会見を開き、政府の決定を批判した。

アラスカ州選出のマカウスキ議員は、掘削や生産、探査を禁止するということはエネルギー不安を意味すると主張。「ゲルマニウム、ガリウム、銅、石油はまだ必要なのにアラスカでは得ることができない」と述べた。

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