「余の辞書には不可能という言葉はない」皇帝ナポレオンの戴冠式も再現「砂で世界旅行 フランス編」開幕

今年のテーマはフランスです。
砂で作った彫刻「砂像」を展示する鳥取県鳥取市の砂の美術館で19日から今年度の展示が始まりました。

記者 安松裕一
「2024年のビッグイベントといえばパリオリンピック。そんな中、一足先に皆さんをフランス旅行へお連れします」

幅22メートル高さ5メートルの大作、バロック建築の代表「ヴェルサイユ宮殿」に…

ゴシック建築の大傑作と称される「ノートルダム大聖堂」は20分の1のスケールで作られ360度どこからでも鑑賞できるようになっています。

いずれもフランスを代表する歴史的建造物で細部の彫刻にいたるまで砂で再現されています。

鳥取砂丘砂の美術館では「砂で世界旅行」と題し毎年テーマを変え作品展示をしていますが、今年のテーマは「フランス」。

ついに19日開幕を迎えました。
関係者が出席しオープニングセレモニーが開かれ、深澤市長らがあいさつした後シャンソン歌手の森岡令子さんによる「愛の賛歌」の独唱、そして、テープカットが行われました。

今回の展示は12か国・20人の砂像彫刻家が18の作品を制作。
使用した砂の量はおよそ3000トンにもなります。

記者 安松裕一
「『余の辞書には不可能という言葉はない』こちらの作品は、かの有名な皇帝ナポレオンの戴冠式です」
展示では歴史的建造物のほか、激動のフランス史にも触れられます。

こちら群衆が見つめる先にはギロチンが。
1789年に始まったフランス革命は封建的な特権や王政が廃止され市民社会への出発点となりました。

また、フランスのファッションや食文化をテーマにした砂像もあり、会場を一周するだけでフランスの建築、歴史、文化芸術を堪能することができます。

来館者
「香港(から来ました)。すごいきれい、大きい」
「細かいところや柔らかい表現がすばらしいと思いました」
「さきほどのレースの感じも全然これが砂なんですかと思いました」

総合プロデューサー 茶圓勝彦さん
「フランスの砂像彫刻家を初めてお呼びしたということで、そのフランス人にとっても、非常に自国のプライドをくすぐるような作品に仕上がっているという評価をいただいた。そのあたりは自信を持ってお客さんにお見せできると思っています」

圧倒的なスケールと繊細な造形美が見る人を虜にする砂の美術館「砂で世界旅行フランス編」は来年1月5日までです。

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