悪天時には、自然体験型ツアー中止を要請する事務局設置へ 知床沖の観光船沈没事故を受けて、安全管理体制強化

2022年、知床半島沖で観光船が沈没した事故を受け、再発防止策として悪天候の際、自然体験型ツアーの中止を要請する事務局を設置することなどが発表されました。

再発防止策をめぐっては北海道斜里町や専門家らでつくる協議会が、2022年8月から安全管理体制の見直しを話し合ってきました。

19日、その最終報告となる記者会見が斜里町で行われ、観光船事業者などで作る「指定団体」に対し、悪天候の際、自然体験型のツアーの中止を要請する事務局を新たに設置することが決まりました。

事務局には町や地元の観光協会などが入る見通しで、観光船事業者などの安全管理に関わる費用の一部も支援します。

北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院 石黒侑介准教授
「個々にそれぞれがなさっていたけれども外から見るとそれ個々の取り組みであるがゆえに見えづらいところもあった。
そこを一つ地域としての考え方だよっていうことで横ぐしを刺していく」

ただ、ツアー中止を要請する詳しい基準などについてさらなる協議が必要だとして、今年6月を予定していた事務局の設置時期は未定としました。

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