栃木県立美術館の新たな目玉作品 シスレーの「冬の夕日」お披露目

とちぎテレビ

栃木県が県立美術館の新たな目玉として購入した、フランス印象派を代表する画家アルフレッド・シスレーの作品が4月20日から開催するコレクション展で披露される前に報道関係者向けに内覧会が開かれました。

県立美術館が新たに購入したアルフレッド・シスレーの油彩画「冬の夕日・サン=マメスのセーヌ河」です。

シスレーはパリ生まれのイギリス人画家で、印象派の主要なメンバーの1人です。初披露された「冬の夕日」は1882年から83年ごろに、40歳を過ぎ円熟期のシスレーが当時住んでいたフランスのサン=マメスで夕暮れ時のセーヌ川を描いた、縦50センチ、横65センチの作品です。

県立美術館は2022年が開館50年、2023年が栃木県誕生150年の節目の年になることから新たな目玉となる作品の購入を検討していました。その過程で、シスレーが、県立美術館に作品が収蔵されているイギリスを代表する画家のターナーやコンスタブルの絵に影響を受け、画家を志したと言われていて関係性が深いことや、絵画を収集する方針の「18世紀後半以降の世界美術史を理解する上で重要な作品」に合致することなどから購入を決めたということです。

購入額は3億6千万円で県立美術館の購入額としては最高額レベル。1億円を超える作品の購入は28年ぶりです。今回のコレクション展を担当する学芸員の武関彩瑛さんは「印象派の特徴である色をパレットで混ぜずに点描のように描く筆触分割など見どころが多い」と魅力を語ります。

コレクション展は4月20日から6月16日まででターナーやコンスタブル、さらに川上澄生や濱田庄司の絵画や陶器などおよそ100点が展示されます。

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