須藤元気氏 東京15区補選演説中に涙「すいません。選挙が始まってから涙もろくなっちゃって…」

演説中に涙を流す須藤元気氏

衆院東京15区補選に〝完全無所属〟で立候補した元格闘家で前参院議員の須藤元気氏は19日、江東区・豊洲の街頭演説中に涙を流した。

〝チャリンコ握手1万人大作戦〟を断行中の須藤氏に対する注目度は高くなっている。この日は取材対応が長引いて、現場への到着が少し遅れた。

須藤氏は拍手で迎えられると、自転車から降りて猛ダッシュでマイクを握った。「(自民党の)裏金問題っていうのは、政治を変える大きなチャンスだと思うんです。もう、こんな政治を続けて行ったらダメです。新しい政治をつくらなければいけない」と話すと、自身が直面した無所属からの立候補にこう触れた。

「私のポスターを掲示版以外で見たことはないですよね。ポスターが街に貼れません。政党助成金もなく不利な戦いです。私はそれを承知でやっています。選挙に1700万円かかった。供託金やポスター代、戻ってくる部分もあるが、選挙で1000万円以上かかっている。正直、今回はボランティアの人たちに助けてもらっています。ほかの(候補者の)人は、補選ということもあって人もお金も使える。現職の議員から『1700万円では戦えないよ』と言われました。でも、違うんです。お金のかかる選挙制度すら、変えていかなくてはいけないと感じているんです」

須藤氏が今回の補選で訴える重要政策の1つは、積極財政と消費税の減税だ。

「江東区15区、私の生まれ育った江東区で(参院議員の)バッジを外して勝負していること、皆さんの前で話せること、本当にうれしく思います。感極まってきちゃった…世の中を変えたいですよ。理屈じゃなくて、この行き詰まった政治を変えて明るい未来をつくりたいんです。すいません…選挙が始まってから涙もろくなっちゃって…。(生活に)苦しんでいる国民をもう見たくないんです」

人目をはばからず涙を流した須藤氏。若い人からお年寄りまでの女性有権者たちからは「頑張って応援しています」と熱い声援が飛んだ。

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