高級ズワイガニと偽り販売 京都の水産会社の元役員に罰金100万円

京丹後市

 兵庫県産のズワイガニを京丹後市の高級ブランドガニ「間人(たいざ)ガニ」と偽って販売したとされる事件で、舞鶴区検は19日、不正競争防止法違反と商標法違反の罪で、同市丹後町間人の水産物販売会社の元役員(42)を略式起訴した。舞鶴簡裁は同日、罰金100万円の略式命令を出した。

 起訴状などによると、元役員は元従業員の男性(52)=不正競争防止法違反罪で罰金50万円=と共謀し、昨年1月下旬ごろと2月下旬ごろ、兵庫県の津居山港で水揚げされたカニに、間人産を示す「たいざガニ」と書かれたタグを取り付け、カニ2匹を顧客に計5万4500円で販売した。また今年2月29日に同タグ21本を所持し、商標権を侵害したとしている。

 間人ガニを巡る産地偽装事件では、元役員に不正にタグを譲渡したとして、不正競争防止法違反ほう助の疑いで、カニ漁船関係者の女性(56)も書類送検されている。府警の調べに女性は「見返りとしてカニを高く買ってもらえていた」と説明したという。京都府は今月上旬、食品表示法と景品表示法に基づきまるなか水産を立ち入り調査した。

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