《DeNA筒香「復活」》「やっぱり男はね、義理と...」 MLBからの「最高の古巣復帰」、条件よりも大切にしたのは...

「ハマの大砲」が帰ってきた。米大リーグを経て、プロ野球・セリーグの横浜DeNAベイスターズに復帰した筒香嘉智選手が、2024年4月18日に横浜スタジアムで一般公開の入団会見を行った。

一時は巨人入りもささやかれていた筒香選手の古巣復帰にファンは大いに沸き立ち、球場では筒香選手の応援歌を合唱するサプライズも行われた。

筒香選手のように、大リーグ挑戦を経て古巣に復帰して祝福された選手が他にもいる。その後の活躍も含め、日本球史でも最高クラスの復帰劇と言えるかもしれないのが、2014年に広島東洋カープへ復帰した黒田博樹さん(現:広島の球団アドバイザー)だ。

黒田さんの古巣・広島入りは称賛され、球界のレジェンドが涙をこぼすこともあった。(2014年12月28日配信の記事を再構成しています。年齢や肩書などの情報は、注記のない限り当時のものです)

「やっぱり男はね、義理と......」

「久しぶりに武士、日本の男子を見た」

メジャーリーグから8年ぶりに古巣・広島東洋カープへ復帰する黒田博樹投手(39)を、2014年12月28日、張本勲氏は出演した情報番組「サンデーモーニング」(TBS系)で称賛した。感極まり、「やっぱり男はね、義理と...」と言葉を詰まらせる場面まであった。

ヤンキースをフリーエージェント(FA)となっていた黒田投手のカープ復帰は27日、発表されたばかり。張本氏は「久しぶりにうれしいニュースだね。胸が詰まりましたよ」と笑顔を見せた。

ヤンキースの本拠地「ヤンキー・スタジアム」(写真ACより)

メジャー7年で通算79勝を上げた右腕をめぐっては、残留に動くニューヨーク・ヤンキースのほか、サンディエゴ・パドレスなど複数球団が獲得に乗り出し、20億円を超えるオファーがあったと報道されていた。しかし、広島のオファーは1年契約で4億円プラス出来高払いと推定されている。

張本氏は「お金は誰だって欲しい。私だって欲しい。これだけ安定した生活の時は変えられないものです」とし、巨額オファーを蹴って古巣へ復帰することを「久しぶりに武士、日本の男子を見たような気がする」と語った。

また、「一番うれしかったのは古巣に戻ること」だという。メジャー帰りの多くが古巣以外の球団を選ぶことに触れ、「最後はやっぱり男はね、義理と......」と感極まったのか、言葉を詰まらせた。

ムネリンには「いつまでアメリカ旅行してるの」と言ったことも

張本氏が「有力選手のメジャー行き」を嫌うのは、すっかりおなじみだ。14年にマイナー契約でスタートしたトロント・ブルージェイズの川崎宗則選手には「いつまでアメリカ旅行してるの。日本にいたら1軍で蝶よ花よ、なのに」と日本復帰を呼びかけた。

12年、メジャー挑戦を表明した藤川球児、田中賢介、中島裕之選手らには「また行くの。やめた方がいい」、「みじめに戻ってくるだけだから」とまで断言していた。

広島東洋カープの本拠地「Mazda Zoom-Zoom スタジアム広島」(写真ACより)

それだけに、今回の復帰話はよほどうれしかったようだ。「義理とプライド。ほかの選手にも見習ってもらいたい」と絶賛する。まだ正式契約が済んでいないとして、黒田投手への「あっぱれ」を見送ったが、「いい球団だから」とカープに「あっぱれ」を贈っている。

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