反対…男女別学の埼玉県立高校“共学化”やめて、別学4校の同窓会会長らが訴え「ジェンダー平等推進は違う」 共学校は男子が力仕事、女子は男子の補助役「共学化すれば、男女差別が校内に持ち込まれる恐れがある」

共学化反対を訴える野辺博浦和高校同窓会会長(左から2人目)ら別学4校の同窓会会長たち=18日午後、県庁

 埼玉県男女共同参画苦情処理委員による県立男女別学校の「共学化」勧告を巡って18日、浦和高校など別学4校の同窓会会長らが県庁で会見し「別学の存在意義は非常に大きい」と共学化反対を訴えた。

 会見には浦和高校同窓会会長の野辺博さん(70)のほか、浦和第一女子高校同会長の栗原美恵子さん(70)、春日部高校同会長の種村隆久さん(67)、川越女子高校同会長の深谷敬子さん(69)が出席した。

 野辺さんは「ジェンダー平等を推し進めるのは共学化ではなく、高校教育の在り方、カリキュラム、指導方法だ」と主張。共学校では男子が力仕事、女子が男子の補助の役割を担っているとし「共学化すればむしろ社会における男女差別が学校内に持ち込まれる恐れがある」とした。

 また、栗原さんは「男子とのネガティブな経験から女子校を選んだ人が少なくない」として「(別学の)シェルター機能が見過ごされてきた」と訴えた。種村さんは「県民にも開かれた丁寧な議論を呼びかける必要がある」と語り、17日から県教育委員会が開始した中高生と保護者へのアンケートについて結果の分析を行うよう県教委に求めた。

 別学関係者の有志らは昨年12月から、共学化に反対する署名活動をオンラインで行っていて、18日までの署名者数は約2万5千人となっている。

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