豊後水道の地震、県内のけが人計8人に 気象台は週末の降雨を予報「地盤の緩み注意を」

地震の影響で天井の部材が落下した南予文化会館のホール=19日午後2時半ごろ、宇和島市中央町2丁目(撮影・阪和舞)

 17日深夜に発生した豊後水道を震源とする最大震度6弱を観測した地震で19日、新たに愛媛県愛南町で1人の負傷が判明し、けが人は計8人となった。複数の建物で被害が分かったほか、行楽シーズンを前に旅館関係者からは風評被害を懸念する声も出ている。県内には20日夜から21日にかけてまとまった降雨の予報が出ており、松山地方気象台は「地盤が緩んでいる恐れがあるため注意してほしい」と呼びかける。

 県災害対策本部によると新たな負傷者は、19日に医療機関を受診し判明した。軽傷という。

 週末には地震後初めてまとまった雨が降る見通し。気象台は地震で地盤がもろくなっている可能性をふまえ、大雨警報・注意報、土砂災害警戒情報の発表基準を18日以降変更した。大雨警報・注意報では、愛南町で地下にたまった雨水量を示す「土壌雨量指数」を通常基準の7割、宇和島市で8割に引き下げて暫定運用する。土砂災害警戒情報は、愛南町で通常基準の7割、宇和島市は8割で発表する。

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