西武・今井達也がギアを上げた瞬間「僕がカバーするところ」 責任感を胸に連敗を7でストップ

力投する西武先発の今井(撮影・大泉謙也)

◆西武5―4楽天(19日、ベルーナドーム)

楽天キラーが正念場で踏ん張った。7回に1点を返され、なおも1死満塁。豊田投手コーチから「任せているから」と背中を押された西武の先発今井は「切り替えた」と石原を空振り三振に仕留め、続く茂木も一ゴロに打ち取った。

毎回の9三振を奪い7回5安打1失点で今季2勝目。対楽天戦11連勝でチームの連敗を7で止めた103球の力投に、松井監督は「さすがだな」とほほ笑んだ。

普段はクールな右腕が「連敗を止める」と試合前日から静かに燃え、初回に岸の先制ソロと佐藤龍の適時打で3点の援護をもらうと覚悟は強まった。3回2死から山村が打球の目測を誤って三塁打とするピンチを背負っても「僕がカバーするところ」と、この日最速の157キロ直球を投げ込むなどギアを上げ、スライダーで村林を空振り三振に仕留めた。

昨季自己最多の10勝を挙げ、若手にも積極的に助言。「責任感が高まってきた」と首脳陣の信頼も厚くなっている。「自分の成績と一つ一つの積み重ねが自信につながっている」。次期エースとして、また一歩階段を上った。(末継智章)

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