ソフトバンク山川穂高、シーズン177打点の驚異的なペース 確信歩きの一発に漂う4番の風格

ハリーホーク(右)とポーズを決める山川(撮影・西田忠信)

◆ソフトバンク9―7オリックス(19日、ペイペイドーム)

ペイペイドームに「どすこい」の声が響いた。4回に1点を勝ち越した直後の2死一、三塁。ソフトバンク山川はオリックス山下の直球を振り切り、確信歩きを見せた。打球は左中間スタンドに突き刺さり、本拠地初アーチとなる4号3ラン。おなじみのパフォーマンスをファンも〝合唱〟した。山川は「完全に納得(の一打)。かなり良かった」と顔をほころばせた。

徐々に調子を上げてきた。初回にも先制打を放って4試合ぶりの打点を記録。6回にも左前適時打を放って1試合5打点の大暴れ。休日の18日も自宅で素振りをするなど常に修正を続ける主砲は「今日みたいにチャンスで回ってきたときに打てたら」と前を向く。

21打点は両リーグ合わせてトップを独走する。シーズン換算すると、177打点という驚異的なペースだ。4番としての役割を果たす姿に、小久保監督も「明日からもまたどっしりとしてほしい」とさらなる活躍を願った。山川も「小さい時から4番を打ってきて、やっぱり4番のこだわりはある」と闘志を燃やす。

先発東浜が2本の本塁打を浴びるなど苦しむ中で、打線が9得点を挙げた。状態を上げつつあるオリックス相手に競り勝ち、小久保監督は「僕の想定ではこんなに点が入る展開にはならないと思っていた。勝ち切れたのは大きい」とうなずく。主砲の一振りが大きなカード初戦の勝利を導いた。(鬼塚淳乃介)

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