中国車の欧州攻略が新たな段階に―中国メディア

18日、第一財経は、中国の電気自動車メーカーの嵐図汽車がイタリア市場に進出するなど、中国自動車企業の欧州進出が一層活発化し、新たな段階に入りつつあると報じた。

2024年4月18日、第一財経は、中国の電気自動車(EV)メーカーの嵐図汽車(VOYAH)がイタリア市場に進出するなど、中国自動車企業の欧州進出が一層活発化し、新たな段階に入りつつあると報じた。

記事は、嵐図汽車が16日、イタリアでEV2車種の発売を発表したと紹介。今後、ハイブリッドモデルについても早い時期にイタリア市場に投入する姿勢を示しているとした。嵐図は22年にノルウェーに進出して欧州での知名度を高めた後、今年に入って欧州進出を本格化しており、イタリア市場進出に先立つ3月初めにはチェコへの進出を発表したほか、今後スロバキア、ドイツ、スペイン、ポルトガルや「一帯一路」沿線国などに進出する計画を立てていると伝えた。

そして、中国国内市場の成長が鈍化する中で多くの自動車企業が海外進出を選択しており、23年に中国が輸出した新エネルギー車120万3000台のうち、欧州への輸出比率は38%に達して他の地域を大きく上回ったとしている。

また、中国自動車メーカーは欧州進出当初、ノルウェー、スウェーデンなどの新エネ車政策が充実し、消費者の受け入れ度が高い北欧諸国をターゲットにしていたが、ここ2年間でドイツやオランダ、イタリアなど欧州の主要市場への進出が加速し始めたと指摘。特にイタリアやスペインなどでは新エネ車の普及率が20%足らずと低く、政府が新エネ車の普及加速を促進する政策を打ち出しつつあることから、中国企業が進出の好機を迎えていることを伝えた。

記事は、嵐図の最新EVがイタリアなどの南欧市場に進出することについて、中国の業界関係者が「中国車に対する現地ユーザーの固定観念を変えることにつながる」と期待感を示したと紹介。世界の新エネ車市場の潮流の中で、中国は急速な販売成長を達成しただけでなく、技術研究開発、産業チェーンの改善、輸出拡大でも目覚ましい成果を収めているとした。(翻訳・編集/川尻)

© 株式会社 Record China