横田真悠は天性の「バランサー」佇んでいるだけで自然に周囲と協調の輪を生み出す(高倉文紀)

横田真悠(C)日刊ゲンダイ

【次世代バラエティー女王はキミだ!】#9

「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)は若い視聴者層でも人気が高いバラエティーで、出川哲朗やイモトアヤコが大きな人気を集めるきっかけとなった。その「イッテQ」で出川哲朗とともにロケで活躍する“出川ガールズ”はバラエティーでの女性タレントの登竜門で、河北麻友子、堀田茜、谷まりあらを輩出した。

この“出川ガールズ”に約3年前から加わり注目されたのが、「non-no」専属モデルの横田真悠(24)。出川ガールズ参加よりも、ひと足早く2021年4月から「ラヴィット!」(TBS系)でも活躍している。

1999年6月30日生まれ、東京都出身。「ミスセブンティーン2014」に選ばれ、2020年まで「Seventeen」専属モデルとして人気を集めた(同年12月号から「non-no」専属に加入)。女優としては菅田将暉が主演した「3年A組-今から皆さんは、人質です-」(日テレ系)で、永野芽郁・今田美桜・森七菜・福原遥らとともに生徒役を演じて連ドラ初出演。2022年には「コンビニ★ヒーローズ~あなたのSOSいただきました!!~」(カンテレほか)で連ドラ初主演も果たした。

■永野芽郁、大友花恋らとともに女子中高生の間で人気

彼女は「Seventeen」時代には、同時期に専属をつとめていた永野芽郁との「まゆめい」コンビ、大友花恋との「かれまゆ」コンビ、トリオでは「かれまゆめい」と呼ばれて読者の女子中高生の間で親しまれていた。

永野芽郁と大友花恋はタイプが違う同世代女優だが、その両方と仲が良く、名コンビを形成したというところに、燃料電池で水素と酸素の化学反応を促進させる触媒のような魅力を横田真悠が持っているのではないかと思わせる。

そういう視点でバラエティーでの彼女を見ると、出川ガールズでの出川哲朗とのコミュニケーションや「ラヴィット!」での同じ曜日のレギュラーのギャル曽根やニューヨークらとのファミリー感にも、バランサーとしての才能を感じさせる。

しかも、彼女の場合は、計算してうまく立ち回っているというのではなく、ちょっと天然タイプのキャラクターで佇んでいるだけで自然に周囲の人との協調の輪が生まれる。

ビジュアル的にも、バラエティーで活躍するモデルや女性タレントというと寿司ネタにたとえるとマグロやウニのようなインパクト強めの人が多いイメージがある中で、横田真悠はあっさり感があって、サヨリ、シマアジなどの白身魚を思わせる。とにかく、いろんな意味で、彼女はほかの女性タレントとはひと味違う、「隠れた凄さ」を持つ存在だと思う。

(高倉文紀/美少女・女優評論家)

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