【ソフトバンク】山川穂高を世界の王が大絶賛「ホームラン自体が試合の流れを変える」

山川穂高

世界の王が、存在価値を絶賛した。ソフトバンクの山川穂高内野手(32)が19日のオリックス戦(ペイペイ)で本塁打を含む4打数3安打5打点の大活躍。9―7の勝利に大きく貢献し、チームに3試合ぶりの白星をもたらした。

初回に先制タイムリーを放つと、4回には中押しの4号3ランで主導権を奪い返した。7回にもダメ押しの適時打をマークして、チーム全得点の半分以上を叩き出す5打点。「一昨日まで全然だったんで。いつもコンちゃん(5番を打つ近藤)にお尻拭いてもらってるんで、今日は自分で頑張って打ちました」というユーモアあるコメントに安堵感と4番の意地が詰まっていた。開幕から17試合すべてで4番に座り、4本塁打、21打点。打率は2割台前半ながらも今季初の3安打をマークし、右の長距離砲として貫禄を示している。

本塁打の魅力と価値を改めて印象づけた。スラッガーの希少性を誰よりも知る男の言葉は踊っていた。この日の試合後、弾むような足取りで帰路に就いたのは、王貞治球団会長(83)だった。開口一番「しんどかったけど勝ってよかった」と切り出すと、話は自然とヒーローの一発に及んだ。「打った瞬間ホームランだったもんな。要するに、ホームラン自体が試合の流れを変えるじゃない。山川はそれをずっと量産してきたんだよね。ホームランというのは必ず、最低でも1点(は入る)だろ。打点もすごいよね。点取りゲームだからね、俺たちの世界は」。取っては取られてのシーソーゲーム。流れを変え、勝機を引き寄せる一発に目を細め、リーグ断トツの打点数に貢献度の高さを強調した。

打撃の状態は決して良くはない。「打撃というの常にこれでいいってものはないからね。相手もマークしてくるから」。試行錯誤が続く4番に、温かいまなざしを向けた。

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