<試写室>『おいハンサム!!2』なんやかんや、源太郎パパ(吉田鋼太郎)の一言は間違いない!あらすじなんてものは、必要ないんですッ

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<試写室>『おいハンサム!!2』第3話

第3話も、いつもの“わけのわからなさ”(=『おいハンサム!!』ワールド)さく裂!!

だって、今回のトピックスが…

・“精肉店”店員のお天気問答

・昼食に“立ち喰いそば”は夢がない?

・月1回の“一人寿司”

・うかうかしてたら“ランチ難民”

・“出前のうな重”がうらやましい!?

・“ハレツ盛り味噌ラーメン”完食チャレンジ

・ユウジ(須藤蓮)、“勝負めし!”ってうるさい

・大森(浜野謙太)、渾身の“ぬか床”

・カレーには“ゆで卵”

・超大盛“焼きそば”からの涙

・“鍋焼きうどん”を避けたいシチュエーション

というこの、怒涛(どとう)の、食×謎エピソードの連続で、正味45分を混乱させずに見せきる胆力がある!どころか、それらのエピソードから得られる感情が、ほっこり…したと思ったらイライラもして、なんでやねん!って憤ったり、しみじみもしたり、かと思えば切なくなって、考えさせられもして、とはいえ、そっからの爆笑!そして失笑!!

たまにドン引きもしつつ、結局、着地は、感動して大団円!!!という、感情のバイオリズムが自分でも意味不明になってしまう、前代未聞の“わけがわからない”エンターテインメント。

なおかつ、どれも「食」に関連して物語が進行しているとはいえ、そのどのエピソードも“強烈”が過ぎるもんだから、言ってしまえば “一貫性がない”ように見えるんだけど、最終的には、なぜか、今回の大テーマとなる“食べることは生きること”に、すべてが美しくつながってしまうイリュージョン!!もう本当に、わけがわかりません(褒めてます)

日本のテレビドラマ視聴者、とてつもない高みに来ましたね!?

で、僕、このように毎回、楽しんではいるんだけれど、戸惑っている自分もいる…いや、かなり戸惑ってもいる…。

だって、こんなドラマ、見たことがなさ過ぎて、唯一無二すぎて、テレビドラマの体裁として合ってんのか、間違ってんのか、わかんない…んだけど、個人的には楽しめている(僕の敬愛する、山口雅俊Pの作品だから余計に楽しめているのかな??とも)…つまり、端的に言うと、人にはおすすめできない、おすすめポイントがどこなのか、まったく説明ができないこの作品…なもんだから、多くの人が楽しめているのだろうか…と、少し心配、いや、相当心配していたんです(続編が作られているとはいえ、ですよ)。

だけど、なんと、このドラマ、第1話の見逃し配信の再生回数が、100万回!!を超えた!!!そう!!!で、それは、つまり、東海テレビ制作(=この「土ドラ」ってことなんだけど)史上初の快挙!!とのこと!!!!…いや…うん、ホントに、わけがわかりません。

振り返ってみれば…。前作の『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』だって、僕自身が大興奮だったことは当然として、周囲の評判はすこぶる良かったし、『あたりのキッチン!』だって隠れた名品だし、これまでだって、続編からの舞台化までされた『最高のオバハン 中島ハルコ』や、同じく続編(というかエピソード0)からの映画化までに至った『リカ』、なんなら「土ドラ」の良心とも呼ばれている(僕が勝手に呼んでいる!?)『さくらの親子丼』まであって、さらにはギャラクシー賞の月間賞も受賞した『その女、ジルバ』もあるし、そして個人的「土ドラ」大賞の最高賞を受賞している『恐怖新聞』(これ推しは一生布教していきます)だってあったりと、名作、奇作、話題作はこれまでいくつもあったというのに、こんなにも説明不可能な、奇天烈な作品が、大衆に“ウケた”とされる、100万回再生!!!を初めて記録してしまう!!という、わけのわからなさ(何回言うねん)。

いつだったか、誰かが、配信には、“わかりやすさ”と、“ラブ”か“謎”が、必要って、言ってた気がしますが、それが正しいとするならば、この作品において、“わかりやすさ”は対極だし、“謎”はないけど“ラブ”はある…とはいっても、それはちょっと異常性と極端が突き抜けてるし(言い方!)って、この作品に、“わかりやすさ”と、誰もが想像する“ラブ”と“謎”は皆無、なはずなのに、配信で100万回再生!!という、わけのわからなさ!(しつこい)。

日本のテレビドラマ視聴者、とてつもない高みに来ましたね?!?!(どういうこと!?)

“ユウジ濃度”が濃すぎて…ユウジ、最高だよ!!!

っというわけで、“わけがわからない”わりにやけに詳細な冒頭のあらすじを紹介したと思ったら、今作の“わけのわからなさ”を熱弁するだけでここまで長々書いてしまいましたが、今週の、第3話の、あらすじはというと…。

あ、ら…す、じ…?あ…?ら…?す…?…じ???…そんなもん、あるかい!!!(さじ投げた)(正式なあらすじは、公式ページをチェックしよう!!今週もかなり混迷を極めています!)

とにかく、明確に言えるのは、出てくる「食」が全部おいしそう!!なのは当然として、登場する“店”までもすべて作り物ではない感じ、ちゃんとした老舗感と本格感もある店構えで細かなこだわりが詰まっている。

で、なんやかんや、最終的に、源太郎パパ(吉田鋼太郎)の“一言”は、間違いない!!ってこと!!

そんなドラマに、通常のドラマにありがちな、あらすじ、なんてものは、必要ない!!んですッ!!(鼻息)

とはいえ、ひとつだけ心配なのは、ユウジの造形ですよ。前シーズンのユウジも、こんなんだったっけ?と思わせるほど、“ユウジ濃度”が濃すぎて…。

いや、前作だって“全裸タンタンメン”で、濃度どころの騒ぎじゃないんだけど、こんなにスパークしてた??って、こっちも心配になってしまうレベル。そして、ユウジ役の須藤蓮くんは、これ以外のドラマで、ちゃんとした“普通”を演じられるのだろうか?…という、親心(?)まで生まれてくるレベル。

ユウジ、怪演が異次元すぎるよ…(余計な心配)…うん、だけど、そうはいっても、ユウジ、最高だよ!!!!!

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