U-23日韓戦、ドロー決着なら異例のPK戦実施へ グループ順位決定巡り“珍事”の可能性

日本と韓国が第3戦で対戦【写真:2024 Asian Football Confederation (AFC)】

日本と韓国がU-23アジア杯8強入り、グループ順位が焦点に

パリ五輪を目指すU-23日本代表は、現地時間4月19日にアジア最終予選を兼ねたU-23アジアカップ第2戦のアラブ首長国連邦(UAE)戦に臨み、2-0の勝利を収めた。第3戦の韓国戦は首位通過を懸けた一戦になるが、引き分けた場合はグループリーグの試合後にPK戦を行う珍しい光景が繰り広げられる。

今大会はカタールで開催され、16チームを4組に分けたグループリーグを実施して各組の2位以上が準々決勝に進出する。パリ五輪へは3位以内のチームが出場権を獲得し、4位のチームはギニアとの大陸間プレーオフに回る。日本はB組に入り中国、UAE、韓国と対戦する。

日本と韓国は第2戦までを2連勝したが勝ち点6、3得点、0失点ですべて数字が並んだ。現時点では同率首位となっているが、今大会は決勝トーナメントの組み分けにグループリーグの突破順位が関わるため、最終結果を同率順位とすることはできない。第3戦で決着がつけば勝者が1位、敗者が2位で分かりやすいが、引き分けた場合は珍しい事態になる。

アジアサッカー連盟(AFC)発行の大会レギュレーションによると、勝ち点が並んだ場合は直接対決の結果を比較するが、引き分けと仮定するものなので差がつかない。また、グループリーグ全体での得失点差や総得点も第2戦までで完全に並んでいるため、第3戦で引き分けた場合は差がつかずに終わる。

その場合についてレギュレーションの記載では、最終戦で対戦しているチームが順位を巡る直接対決だった場合には、その場でPK戦を行い順位を決めるとされている。今回の日韓戦が引き分けた場合は、この条件に該当することになる。

2018年のロシア・ワールドカップ(W杯)のグループリーグでは日本とセネガルが直接対決で引き分け、勝ち点、得失点差、総得点もすべてが並んだ。この時は両者が別会場での試合だったことでフェアプレーポイントの比較になった。今大会も、別会場のチームが同様に並んだ場合はこの条件で比較される。また、さらにそこでも差がつかなければ抽選になる。

日本と韓国の入るB組は、準々決勝でA組の突破チームと対戦する。2位通過になるとA組の1位通過を決めている開催国カタールとの対戦となるだけに、パリ五輪への道を切り開くためにも1位通過をしたいところ。場合によっては、大きな運命を分けるPK戦が繰り広げられることになるかもしれない。(FOOTBALL ZONE編集部)

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