熱した金属スプーンを膝に...障害者支援施設の元職員に2年求刑

 西郷村の障害者支援施設「県けやき荘」で60代男性入所者にやけどを負わせたとして、傷害の罪に問われた同村小田倉字蛇口、元県社会福祉事業団職員の無職の被告の男(43)の初公判は19日、地裁白河支部(菊地拓也裁判官)で開かれ、被告は起訴内容を認めた。検察側は懲役2年を求刑し、即日結審した。判決公判は5月17日午後1時10分から。

 検察側は論告で、被告が男性入所者から尿をかけられたことを思い出して腹を立て、熱した金属製スプーンを男性の両膝などに当てやけどさせたことから、「短絡的で身勝手。介護のプロが暴力的な手段で従わせたのは極めて悪質」と指摘した。被告人質問では、被告が「自制が利かなかった」と述べた。

 弁護側は最終弁論で、被告が社会的制裁を受けたことや反省の態度を示してしていることから、執行猶予付きの判決を求めた。

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