【新婚さん】「食事中はしゃべるな!」「3歩後ろや!」 29歳差の新婚夫婦、82歳の夫は“昭和の男”

82歳夫&53歳妻の29歳差夫婦が登場【写真:(C)ABCテレビ】

近年、シニア世代の結婚事情が変化

お笑い芸人の藤井隆とタレントの井上咲楽が司会を務めるABCテレビ・テレビ朝日系『新婚さんいらっしゃい!』(日曜午後0時55分)の21日放送回に、29歳差の夫婦が登場する。

近年、シニア世代の結婚事情が変化している。最新データによると、60歳以上の婚姻数は2000年と比べ、女性は1.5倍、男性は3倍にも増加しているという。そんな中、今回スタジオに登場した29歳差夫婦。香川県からやって来た夫は、なんと81歳(収録時81歳、現在82歳)、妻は53歳の新婚さんだ。夫は妻の親より2歳上。孫は5人で、ひ孫までいるという。

出会いは4年ほど前。妻が銭湯で仲良くなった、80歳のママがキューピッドだった。後日、彼女が営むカラオケ喫茶へ遊びに行き、常連だと紹介されたのが夫だった。お客さん全員がシルバー世代。しかし夫はジーパンを履き小じゃれていて、気さくにしゃべりかけてくれる。楽しいなと通い始めた3回目、酔った夫が「デート行こうや」とアプローチ。グイグイこられ、うれしくなったというが、妻は若くてピチピチした男性が好み。しかしいざデュエットをすると、心臓がバクバク言い始め、「私のストライクゾーン広すぎる!」と新たな扉が開いたという。

結局は妻が自ら電話番号を渡すが、待てど暮らせど一向にかかってこない。しびれを切らせた妻は、夫に会いたくて自宅を探し始める。飲み会のときに聞いた、あらかたの場所と「木がたくさん植わっとる」という情報を頼りに車で回るも、田舎なのでどこの庭にも木だらけ。ようやく合致する表札を見つけ、「おはよー!」と早朝6時に突撃。年寄りだから起きとるわと、朝マックを買って押しかけたと明かした。これにはMCの藤井も、「楽しく聴いているけど、めっちゃ怖い……」とおびえだしてしまった。

家に入れてもらうと、仏間には亡くなった奥さん2人が祀られている。「寂しいし大変だろう」と妻。独り暮らしが長かった夫も「秋の夜長は心も寂しい」と語るが、さすがに妻の図々しさには呆れていたとのことだ。

そこから毎週遊びに行くようになった妻。4か月ほどたったとき、「もうここにおったらどうや」と夫が誘い、同棲をスタートさせた。一緒に暮らすようになって驚いたのは、価値観の違い。ごはんを食べながら話しかける妻に、「食事中はしゃべるな!」と一喝されたとも明かす。

一方で、2人での生活は充実していたようで、1年半ほどで妻の気持ちが固まった。妻から「結婚しよう」とプロポーズするも、なんと夫は「せん!」の一点張り。「そんなに慌てて結婚なんかせんよ」と言う夫に、「慌ててせんと死んでしまうよ、のんきな時間ないよ」と妻。夫が足の手術のために病院へ行ったとき、医師からの説明を並んで聞くも、「お2人はどういう?」と訊ねられ、夫が「彼女」と答えたことにモヤモヤしたという。

「愛情を形に残して奥さんになりたい」と妻。いつか夫の気が変わるかもしれないと、毎日朝晩、食事中にも入浴中にもテレビを観ているときも、「結婚しよう」を繰り返す。しかし夫は「あと5年ぐらいしたらアッチに行くから、妻を残すことになる」と、高齢ゆえ結婚に踏みだせない。それでも妻がプロポーズを続けていたら、ある日「するか!」と決意。入院時、自分を大事にしてくれたことで心は動いていたが、ずっと辛抱していたと振り返った。

歳の差を吹き飛ばす妻の愛に心を打たれ、2023年8月に結婚。新婚生活では、「毎日、食事中に会話するのが楽しい」と夫にも変化があった。家事を担当するのは夫。かいがいしく朝ごはんを用意し、妻が仕事へ出たあとには、せっせと洗濯、掃除、犬の散歩。晩ごはんの買い出しも全部やってくれ、妻は「お嫁さんをもらったみたい」とご満悦だった。

結婚してからも「歳の差は感じる」と妻。テレビを観ていると、いくら音量を上げても「聴こえん」と言われ続け、映画館ばりの大音量にしなければならないとのこと。出かけたときも並んで手をつなぎたいが、夫は「3歩後ろや!」と断固拒絶。「こっぱずかしい!」と嫌がりつつも「2人きりならいい」夫は語った。ENCOUNT編集部

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