新大橋(青森県八戸市)2025年3月開通 工事完了1年前倒し

工事完了が1年前倒しとなった新大橋。八戸市は2025年3月の利用開始を目指している=4月、同市河原木川目

 青森県八戸市は19日、沼館地区と八太郎地区を結ぶ「新大橋」について、架け替え工事が2024年12月に完了し、開通は25年3月の見通しだと発表した。市は17年の当初整備計画で工期を10年と設定。18年6月の計画見直しで「工期8年、25年度末開通」としており、完成が1年前倒しとなる。総事業費は資材高騰や作業経費などで約95億円から約103億円に膨らみ、国費などを除く市負担額は約9億円になる見込み。

 市道路建設課によると、750トンの大型クレーン導入による施工方法の変更と、23年度の国補正予算で4億7千万円の追加支援が受けられたことが工期短縮につながった。架け替え後の新大橋は幅員12.3メートル。片側1車線(幅3.25メートル)の両脇に幅2メートルの歩道を整備する。今後、車道と歩道のアスファルト舗装工事を実施する。

 架け替え工事は18年度に開始。19年度から八戸ガス前交差点-八太郎交差点間の約600メートルを全面通行止めとし、馬淵川の河川増水が予想される夏季を除く11~5月に進めてきた。市は24年度一般会計当初予算に整備事業費2億3610万円を計上している。

 19日の会見で、熊谷雄一市長は「早期完成を望む市民の声が直接届いていた。前倒しは喜ばしく、一日も早い利用開始に向けて工事を進めていきたい」と話した。

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 新大橋 馬淵川に架かる橋長300メートルの幹線道路。1955年築造で70年近くが経過し、老朽化が進んでいる。幅員の狭さで通行に障害が生じたり、東日本大震災を経て物流と防災両面の重要性が高まっていることを踏まえ、八戸市は2015年に架け替え整備を決定した。

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