巨人のドラフト1位・西舘勇陽(22=中大)が19日の広島戦で開幕から9試合連続となる9ホールド目をマークした。
0-0の延長十回、4番手として登板。田村を一ゴロに打ち取ると、矢野を3球三振。代打・上本を遊ゴロに仕留め、1回を完全投球でケラーにバトンを渡した。
これで2012年に田島(中日)がマークした10試合連続ホールドのセ・リーグ新人最多記録に王手をかけた。巨人は延長十二回を0-0で引き分けたが、阿部慎之助監督(45)は好投したルーキーら投手陣を称えることを忘れなかった。
昨年「豊作」といわれた「東都(大学)7人衆」の一角。全員ドラフト1位でプロ入りしたものの、故障離脱、調整不足、実力不足などで、現在一軍でフル回転しているのは西舘ただ一人だ。さるチーム関係者がこう言った。
「巨人のドラフト1位は、昨年9月の段階まで常広(青学大↓広島)と西舘の右投手2人、そして左投手の武内(国学院大↓西武)の3人で意見が割れていた。それが、ドラフトの10月になって原監督が辞任することになり、中大出身の阿部監督が就任。水野スカウト部長らが『せっかくだから、就任した阿部監督の後輩の西舘を指名しよう。後輩なら最後まで面倒を見てくれるだろう』と“ご祝儀”の意味合いも込めて1位を決めた。西舘の実力はもちろん、最後は『後輩だから』という周囲の“忖度”が決定打となった。今のところ、阿部監督は後輩に助けられていますね」
ちなみに原前監督は「左腕1位」を熱望しており、競合しそうな武内より、単独1位で獲得できそうな古謝(楽天が単独1位指名)を推していたという。
日本ハムとの競合の末、「当たりクジ」を引いた阿部監督の強運あってのことだが、西舘は監督が交代したおかげで巨人のユニホームに袖を通すことになったわけだ。
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