炭水化物の食べ過ぎは問題ない?炭水化物に含まれる痩せるためのカギとは!?【炭水化物の話】

野菜の小鉢が糖質制限を助ける

おかずを増やす際は、豆腐や野菜の小鉢などを1品追加しましょうとお話ししましたが、野菜にはビタミンやミネラルといった栄養素が豊富に含まれていますし、「第6の栄養素」ともいわれる食物繊維も同時に摂ることができます。食物繊維を摂取すると、腸内に存在する腸内細菌の働きで短鎖脂肪酸という一種の脂に変わり、それが血糖値上昇の抑制につながるということが2014年にフランスの研究グループによって明らかにされました。

食事後、血液中のブドウ糖は体の各細胞に取り込まれますが、その際、食物繊維は脂肪細胞側だけにふたをして、筋肉への取り込みを優先させるという働きをするとの研究報告があります。糖質制限において重要な役割を果たす食物繊維ですが、炭水化物を制限し、主食やイモ類などの摂取量が減ると、食物繊維の摂取不足に陥る恐れがあります。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると、成人男性の食物繊維の摂取量の目標は1日20gです。これを野菜やキノコ、海藻類に換算すると約400g となります。生野菜サラダ1人前の量が約100gですので、1回の食事で同量の野菜を摂るよう心がけてください。糖質を減らしながら、十分な食物繊維を摂る食事方法を考えてみましょう。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 炭水化物の話』
著:山田悟

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 炭水化物の話』
著:山田 悟

昨今、健康法やダイエット法として“糖質制限”が浸透し定番となっていますが、一度やってみたものの挫折してしまう人も多く「一生続けるのは現実的じゃない…」「やっぱり主食を食べたい」という声も少なくありません。 本書では『炭水化物』をテーマに、ガマンせずに食べながら痩せる方法や生活習慣病の予防に役立つ知識を、糖尿病専門医でもある著者が図解でわかりやすく解説します。 すべてのカギは『血糖値』。血糖値と聞くと、糖尿病など生活習慣病の人だけが気にするべき数値のようなイメージがあるかもしれませんが、健康診断の数値にあらわれない『食後高血糖』は成人の2人に1人に起きているといわれており、誰もが他人事ではない数値です。 炭水化物を食べながらでも血糖値を上げない食事法を具体的に紹介し、「GI値の低い食品って太りにくいの?」「外食のときはどうすればいい?」「食べ過ぎてしまったら翌日は食事を抜くべき?」といったギモンにも医学的に回答。さらに「白米よりチャーハンのほうが太らない」「油はたくさん摂ってOK」「朝のフルーツはNG」など、今までの固定概念を覆す新常識も。 最先端の研究にもとづいた食事法で、炭水化物や糖質を「食べられない」ではなく「どう工夫して食べるか」がわかる、楽しく一生続けられるメソッドが満載の一冊です。

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