日本と韓国に負けてU23アジア杯敗退…「中国サッカーが低迷の一途」を辿る理由を中国紙が指摘

カタールで行われているU23アジアカップ。

U-23日本代表と同組となった中国はグループステージ敗退が早くも決まってしまった。日本に0-1、韓国に0-2と2連敗となり、最終節を待たずに敗退が決定したのだ。

そうしたなか、『北京晚報』はこう伝えていた。

「中国はグループステージ2試合で1得点も奪えず敗退。それとは対照的に今大会では東南アジアチームが躍進しており、対比も考えさせられる。

中国は韓国戦でベストを尽くしたが、ポゼッションはわずか36%で、シュート数でも劣っていた。

こんな結果になったのは不思議ではない。これまで中国五輪チームはU23アジアカップに4度出場したが、12試合で1勝11敗にとどまり、すべてグループステージで敗退。

今大会2試合を見る限り、多くの問題を露呈した。単調なプレースタイル、攻撃パターンの少なさ、能力の低さに加えて、経験不足は明らかで、十分な適応力を欠いている。

注目すべきは、中国が連敗した一方で、東南アジアのチームが立て続けに番狂わせを起こしていることだ。第1節ではタイがイラクを2-0で破り、ベトナムがクウェートを3-1で撃破。第2節ではインドネシアがオーストラリアを1-0で破り、大番狂わせを起こした。

なぜ東南アジアのチームは躍進し続けられるのか。当然ながら、彼らがサッカーの法則に従い、ユースの育成にこだわっているからにほかならない。彼らと比べると、中国サッカーのパフォーマンスは低迷の一途をたどっている。

中国フル代表は、2024年アジアカップの弱いグループAで1勝も1ゴールもできずに敗退。そしてW杯アジア二次予選では、アウェーでシンガポールに引き分けた。そしてU23アジアカップで五輪代表は2連敗で1ゴールも決めることができなかった。

このような状況が生まれたのは偶然ではない」

「長年、中国サッカーは回り道をしてきた。一刻も早く結果を出そうと躍起になった結果、金満サッカーを実施したからだ。

確かにリーグは活況になり、代表チームは世界的な有名監督を招聘し、帰化選手のレベルも高かった。だが、それは中国サッカーを一種の性急な雰囲気にさせただけでなく、その後のサッカー界の汚職事件にもつながった。

そして、彼らはサッカー界の法を尊重しないため、この数年間は中国サッカーは空想にふけり続けており、それによって中国サッカーの基盤は弱体化している。長期的に渡ってユース育成に重点が置かれていなかったため、中国サッカー全体が若手不足・成功不足に陥っている。

東南アジアチームの継続的な進歩を目にして、中国サッカーはこの痛みから学ぶ必要があり、ユース年代のトレーニングシステム再構築に本当に注力しなければならない。そうでなければ、中国サッカーの未来はますます狭いものになるだろう」

中国の習近平主席はサッカー好きとされており、中国リーグが破格のマネーで世界的スターを爆買いした時期があった。だが、それはもはや過去のものになり、中国リーグの勢いは消え去り、中国サッカー界は汚職に揺れている。

昨年末には習主席が「(中国がタイに勝ったのは)まぐれの要素が大きい。なぜなら、我がサッカー代表チームは…彼らのレベルはよく分からないから」とタイ首相に漏らしたことも話題になった。

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同紙は、中国が育成年代を重視してこなかったつけがめぐってきたと指摘しているようだ。

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