「オオタニはより心を閉ざすのか、それとも…」賭博スキャンダル収束で大谷翔平はもっと成長できる“チャンス”と米メディア指摘

ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平は、メジャー7年目の今季、さまざまな転機を迎えている。ドジャースへの移籍はもちろん、違法賭博スキャンダルにより、長年行動を共にしてきた元通訳の水原一平容疑者がドジャース球団を解雇された。その後、大谷の口座から不正送金していたことなども明るみに。前代未聞の事態により、蜜月と思われていた関係は突如として終焉を迎えた。

現在、大谷はシーズンの戦いに集中。開幕直後に球界を襲った嵐は、検察当局の声明により「日本人スター」の潔白が明らかとなり、再びフィールドが中心の日常が戻ってきたことは間違いない

そして、米放送局『FOX SPORTS』では、一連の騒動が起きたことで、大谷がさらに成長できる「チャンス」であると主張している。

4月18日に配信された記事では、「ミズハラはオオタニの通訳を務め、親友として振る舞っていた数年間、コントロールしすぎていたのだ」などと振り返っており、また、「ミズハラはオオタニの盾のようだった」と両者の関係の印象も綴っている。

その上で、騒動以降、大谷が英語でインタビューに対応するケースもあったとしながらも、「それも長くは続かなかった。すぐに、オオタニと自由に話をしようとする記者たちは、ドジャース広報に止められた」と回想。メディアとの間に、現在も隔たりが生じている点を強調している。

同メディアは、「この試練によって、オオタニはより心を閉ざしてしまうのだろうか、それとも、より多くの人を受け入れることに価値を見出すようになるのだろうか。オオタニが後者を選ぶなら、ドジャースを助けるチャンスはもっとある」と指摘。

さらに、「ミズハラの賭博騒動発覚から数週間、オオタニはドジャースのスタッフや選手たちから、野球だけに集中できる不思議な能力を称賛されている」などチーム内での反応を紹介する中で、「しかし、彼らはフィールドの外で本当にオオタニを知ることができるのだろうか?」などと、大谷自身からのより豊かな感情表現が必要であると綴っている。

加えて、「チームメイトは互いをよく理解し合うことで、強い絆で結ばれる傾向がある。ドジャースはオオタニの野球の才能を確かに理解しているが、選手やコーチが彼をより深く、より個人的なレベルでも知ることができれば、チームの長期的なケミストリーに役立つだろう」と論じるとともに、「いつものように、オオタニは共有したくない詳細を明かす必要はない。しかし、野球をプレーするという行為を超えて、彼の置かれている環境にもっと入り込むことは、この不幸な武勇伝に希望の光をもたらすだろう」と見通している。

果たして今後、現地メディアが望むような、大谷の心境の変化はみられるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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