エミレーツ航空のティム・クラーク社長、運航の混乱を謝罪

エミレーツ航空のティム・クラーク社長は、ドバイを襲った記録的豪雨の影響による運航の混乱を謝罪する声明を発表した。

4月16日に発生した記録的な豪雨では、1日に2年分の降水があり、ドバイ国際空港や周辺道路が冠水し、市内では停電などが発生した。フライトは数十便が目的地を変更し、その後3日間で400便近くを欠航、多くの便が遅延している。道路が冠水した影響により、乗客や乗務員が空港へ向かうことができず、機内食やアメニティなどの必要物資の輸送にも支障をきたしたという。

エミレーツ航空では、影響を受けた利用者のケアと通常運航への復帰を優先事項としており、数千人の従業員が総出で作業にあたっている。出発ロビーや乗り継ぎエリアには、100人以上の従業員ボランティアを派遣し、高齢者などのケアが必要な利用者を優先して対応にあたった。

影響を受けた利用者のサポートにリソースとキャパシティを確保するため、ドバイを出発する利用者の搭乗手続きを停止し、乗り継ぎ旅客の利用を制限した。ドバイでは12,000室以上のホテルの客室を確保し、25万食分の食事券を発行し、大量の飲料水や毛布などを提供している。また、約3万個の手荷物の仕分けや照合、引き渡しのための作業部隊を編成した。4月20日現在で運航は回復しているものの、利用者と手荷物の滞留解消にはさらに数日を要する見通し。

クラーク社長は、「我々の対応が完璧とは言い難いことは承知しています。ターミナルの混雑、情報不足、混乱によるお客様のフラストレーションを認め、理解しています。長い列と待ち時間が受け入れがたいものであったことを認めます。私たちは、お客様に対する私たちのコミットメントを真剣に受け止め、この数日間から学んだことを活かして、物事を正し、私たちのプロセスを改善してきました。厳しい状況にもかかわらず、お客様をサポートし、ネットワークを回復させ、運航スケジュールを正常に戻すために、今週24時間体制でたゆまぬ努力を続けてくれた航空会社全体のチーム、そして多くのサプライヤーやパートナーに感謝し、謝意を表したいと思います。最後にもう一度、私自身とエミレーツ航空の全チームを代表し、この混乱により影響を受けたすべてのお客様にお詫び申し上げます。私たちは、お客様のご期待に応え、フライ・ベター・ブランドの約束に沿うよう、引き続き努力してまいります」とコメントした。

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