4月こと座流星群2024年のピークは4月22日 オススメの時間帯、見える方角は

4月こと座流星群の放射点

 春の夜空を彩る「4月こと座流星群」。2024年、活動がピークとなる「極大」は4月22日午後4時ごろになるが、日本ではまだ夕方。それでは観測にオススメの時間帯は。どれくらいの流れ星が期待できるのかや見える方角も含め、国立天文台などの情報を基にまとめた。

4月こと座流星群とは

 4月こと座流星群は毎年4月下旬に極大を迎える流星群。母天体は1861年に出現し、太陽の回りを約400年の周期で公転するサッチャー彗星(C/1861 G1 Thatcher)。以前は「こと座κ(カッパ)流星群」「こと座流星群」と呼ばれていたが、2009年の国際天文学連合(IAU)で「4月こと座流星群」が正式名称となった。火球クラスの流星が出現することもある。

出現期間と見やすい期間は

 国立天文台によると流星群の活動が活発になる期間は4月22日~23日。

流れ星の数

 流れ星の数は、極大時で1時間に5~6個だが、それは空が真っ暗で星が見やすい環境での話。しかもピークの時間帯は短く、極大前後の1時間程度だ。なので1時間当たりの出現数は0~1個ほどと控えめだが、突発的に流星数が増加することがある。国内では1945年に1時間あたり約90個の記録があり、海外では1922年、1946年、1982年などに流星数の増加が観測されている。

極大とおすすめの観測時間は

 4月22日午後4時ごろに極大を迎えるが、日本では残念ながら日中で星は見えない。観測の狙い目の時間は22日の日が暮れてからとなるが、夜中、月明かりの影響を受けるため観測条件は良くない。1時間で流れ星を1個でも見ることができればラッキー。

流れ星が見える方角は

 夏の大三角形の「ベガ・アルタイル・デネブ」のうち、「ベガ」の一等星の西側にある放射点(流れ星が飛び出してくるように見える天球上の点)を目印にすると良さそう。ただし、流れ星は放射点を中心に放射状に出現する。放射点付近だけでなく、さまざまな方向に現れるので、できるだけ空の広い範囲を見渡すようにしよう。

いつごろまで流れ星見える?

 4月こと座流星群のピークは短いので前後の夜で流星の数は大幅に減る。国立天文台によると、翌23日の夜には、すで流れ星を見るチャンスは期待できないという。

観察するときの注意点

 屋外の暗さに目が慣れるまで、最低でも15分ほどは観察を続けると良い。レジャーシートを敷いて地面に寝転んだり、背もたれが傾けられるイスに座ったりすると、楽な姿勢で観察しやすい。4月の朝晩はまだ冷え込むこともあるので、寒さ対策をしっかりして事故に遭わないように十分注意し、マナーを守って観察しよう。

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