たった2人で熊を撃つ―杉田雷麟、寛一郎主演『プロミスト・ランド』予告編解禁

映画『プロミスト・ランド』新場面写真(C)飯嶋和一/小学館/FANTASIA

杉田雷麟寛一郎が主演を務める映画『プロミスト・ランド』より、たった2人で熊狩りに挑む本予告と新場面写真が解禁された。

本作は、歴史小説のジャンルで名を馳せる作家・飯嶋和一のデビュー作であり、第40回小説現代新人賞を受賞した同名小説の実写映画化。2023年4月に公開された阪本順治監督『せかいのおきく』に続く『YOIHI PROJECT』の第2弾劇場公開作品となる。

春の東北、マタギの伝統を受け継ぐ山間の町。高校を出て親の仕事を手伝う20歳の信行(杉田)は、この土地の閉鎖的な暮らしに嫌気が差しながらも、流されるままに日々を送っていた。そんなある日、役所から今年の熊狩りを禁止する通達が届く。違反すれば密猟とみなされ、マタギとして生きる道を閉ざされてしまう。

皆が落胆しながらも決定に従うなか、信行の兄貴分の礼二郎(寛)だけは、頑なに拒み続ける。後日、礼二郎から呼び出された信行は、2人だけで熊狩りに挑む秘密の計画を打ち明けられ…。

主演は『青春ジャック~止められるか、俺たちを2~』『福田村事件』、ドラマ『ガンニバル』の杉田雷麟と、『せかいのおきく』『首』『身代わり忠臣蔵』の寛一郎。脚本・監督を務めるのは、阪本順治らのもとで研鑽(けんさん)を積み、日本映画界の硬派な監督陣の血筋を継承する新鋭・飯島将史。

このたび解禁となった本予告は、春の雪が残る広大な山を、主人公の信行(杉田)と礼二郎(寛)が歩いていく場面からはじまる。役所から届いた熊狩り禁止の通達を受け、「今年のヤマはなしだ」と告げるマタギの親方(小林薫)に、「山のこと何も知らねえ馬鹿どもの言うことなど聞くことはない」と激しく抵抗する礼二郎。しかし、違反すれば密猟とみなされ、マタギとして生きる道を閉ざされてしまう。

止めようとする信行に、「俺は檜原の熊撃ちだ」と決意を伝える礼二郎。そして場面が変わり、緊迫した表情を浮かべて叫ぶ信行の姿が…。山々から響く雪崩の轟音や冷たく吹き付ける風にさらされて、自然の脅威を肌で感じるうちに、“本気で生きる感覚”に目覚めていく。観る者を山の世界へ誘い込み、一緒に熊を追いかけているような気持ちにさせる、臨場感あふれる予告編が完成した。

あわせて解禁となった場面写真は、雪の積もった険しい斜面を登っていく礼二郎と信行、双眼鏡で熊を探す後ろ姿、そして夜明けの山に祈りを捧げる2人のシーンが切り取られている。また、親方(小林)、信行の親父(三浦誠己)、田島(渋川清彦)らマタギ衆が一堂に会する場面、信行と礼二郎の行方を追いかけてきた山中の場面など、若者たちを心配する経験豊かなマタギたちの佇まいを、ベテラン俳優陣が抜群の存在感で魅せる。そして、信行が何かに挑むような表情を浮かべて岩陰から飛び出そうとする、迫真のシーンも公開された。

映画『プロミスト・ランド』は、6月14日よりMOVIE ONやまがた、鶴岡まちなかキネマにて先行公開、6月29日よりユーロスペースほか全国順次公開。

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