エスカレーターの手すりの下にある『欄干』←最近ガラス張りが多いのはナゼ!? 深い意味がある…?

階段よりも楽に上り下りができる「エスカレーター」。私はあったら必ず乗ってしまうんですが、今回は、そんなエスカレーターにまつわるお話です。

【写真】今じゃレア!? エスカレーターのシルバーの『欄干』は汚れに強くて頑丈!

エスカレーターの手すりの下部分を「欄干」と呼ぶのですが、欄干といえば、シルバーのステンレス素材をイメージする人も多いのではないでしょうか。

しかし、最近は透明のガラス張りのものばっかり。『バズろぅ!』調査班から「なんでなんやろ?」という問い合わせがあったため、街に出て意識して見回ってみました。

「あっ、ガラス張り!?」

「あそこもガラス張り!」

「こっちもガラス張り!」

確かに、見渡してみるとガラス張りの欄干ばかり。昔からよく見かけたシルバーの欄干もあるにはありますが、やはりガラス張りが圧倒的に多い。

「確か、あそこのエスカレーターはシルバーやったなあ」と記憶にあったところに行ってみたのですが、先日リニューアルされた様子。導入されたのは、なんとガラス張りの欄干でした。

こうやって新しくするときにはガラス張りに変えるんやなあ……。

「う〜ん、こりゃあ何か深い意味がありそう!?」と思い、エスカレーターのメーカーに問い合わせてみました。

ところが、返ってきたのは「深い意味!? ないですね(笑)」という、なんとも肩透かしな言葉。

新しく導入を検討しているところから受注されるのは、ガラス張りが圧倒的に多いそうで、その理由については「やはりデザイン性で選ばれていると思います」とのこと。

ガラスなら見通しも良くて景観を損なわないですし、シルバーのパネルタイプよりも明るい印象になりますしね。

加えて、「透明のガラス張りですと手すりより下の見通しが良くなるので、昨今問題になっている盗撮の抑止になるという利点はありますが、そのためにガラス張りのデザインにしたわけではありません」とのこと。

「じゃあ反対に、シルバーの良さはなんですか?」と尋ねてみたところ……。

担当者さんは、「ステンレスにはサビや汚れから守ってくれるという特性もありますし、丈夫で耐久性も高いため、ラッシュ時なんかに多くの人が利用し混雑する駅などでは、『やはりシルバーのステンレスのほうが良い』と導入しているところもあります」と説明してくださいました。

今回わかったのは、ガラス張りの欄干が導入されているのに深い理由はなく、「流行りだから」ということ。「何か意味があるのでは!?」というのは、勝手な思い過ごしだったわけです。

しかし、メーカー担当者さんはこのように続けます。

「ガラスタイプやシルバーのパネルタイプなど、エスカレーターに注目していただけるのは、我々エスカレーターの企業として大変うれしく思います」

さらに、今後の展望についても教えてくれました。

「街のなかや施設にあるエスカレーターは、利用者の皆さんを安心安全かつ効率よく輸送するためにこれからも必要で、重要であり続けます。それに加え、今後は、エスカレーターが街の未来をデザインしていけるようにならなければならないと考えています」

メーカーさんのメッセージを聞き、思いに触れ、エスカレーターのこれからに注目していきたいと感じました。

※ラジオ関西『バズろぅ!』2024年4月20日放送回より

(『バズろぅ!』ラジオパーソライター・わきたかし)

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