NCAAが2024年シーズンでコーチとプレーヤー間のヘルメットを通したコミュニケーションを承認

NCAAカレッジフットボール:シュガーボウル【AP Photo/Butch Dill】

カレッジフットボール界は、サインの使用をやめる方向に進んでいるようだ。

2023年に起こったサイン窃取のスキャンダルはフットボール界を揺るがし、ミシガン大学の優勝に影を落とした。これを受けて、NCAAフットボール監督委員会は現地19日(金)に、2024年シーズンで試合中のコーチとプレーヤー間のヘルメットを通したコミュニケーションを承認している。

フットボール規則委員会は先月、ディビジョンワンの最上位層のチームに対して、NFLの各チームが使用している類似の無線技術の使用を認めることを勧告。ただし、使用は義務づけられてはいない。

フィールド上でコーチと連絡を取ることができるのは、各チーム1名のみとなる。ヘルメット背面の緑色の点は、その選手を識別するために使用される。

コーチから選手へのコミュニケーションは、プレー時間が残り15秒になった時点、またはボールがスナップされた時点のどちらか早い時点でオフになる。

規則委員会はここ数年、コーチとプレーヤー間のコミュニケーションの導入に向けて動いていたが、すべての大学が公平な方法で導入できるとは限らない懸念があったため、その実施は遅々として進んでいなかった。

昨年のボウルシーズンでは、両チームが合意すれば、ヘルメットコミュニケーションを試験的に使用することが許可された。しかし、どのチームも使用を強制されることはなく、今後もその方針は変わらない。

各チームはこれまで通りプレー中にサインを使うこともできる。

試合中のサイン窃取は、電子技術を使用しない限り、NCAA規則では違法ではない。

NCAAは、ミシガン大学がサイン窃取システムを補助するため、許されていない対面スカウティングを巧妙に行っていたとして調査を実施した。この事件は現在も進行中だが、ビッグ10は、当時のヘッドコーチ(HC)であるジム・ハーボーをレギュラーシーズン最後の3試合で出場停止にすることで、大学に処罰を与えた。

昨シーズン、15勝0敗だったミシガン大学は全米チャンピオンに輝いている。

また、NCAAフットボール監督委員会は、コーチングブース、サイドライン、ロッカールームで試合中のビデオを見るためにコンピュータータブレットを使用することを承認。

すべてのチーム関係者は、試合中にタブレットを見ることができるようになる。

監督委員会は、規則委員会が引き続き選手の手首に巻くことができる小さなLEDスクリーンを通して、コーチがフィールドにプレーコールを送ることができる、ウェアラブル端末の使用について検討すると言及。

ウェアラブル端末の試験的導入に関する提案は、6月15日(土)までに監督委員会に提出する必要がある。

また、監督委員会は、第2クオーターと第4クオーターの終盤におけるNFL方式の2ミニッツウオーニングの実施を承認している。


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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