パリ五輪代表の張本美和 世界2位の王曼昱に2-4敗戦も善戦 相手は安堵の絶叫ガッツポーズ 15歳で殊勲のW杯銅メダル

 張本美和

 「卓球・シングルスW杯」(20日、マカオ)

 女子準決勝が行われ、今夏のパリ五輪団体代表で世界ランク12位の張本美和(15)=木下グループ=は、同2位の王曼昱(中国)に2-4で敗れた。牙城は崩せなかったものの、今大会世界ランク3位の王芸迪(中国)を初撃破するなどの快進撃を見せた15歳は、日本勢最高の銅メダルに輝いた。

 日本の超新星が、中国の応援だけが響くアウェーの空気の中で健闘した。立ち上がりは2ゲーム連続で落としたものの、度々ラリーで優位に立つなど高い技術で張り合い、第3ゲームを取って反撃。1-3と後がなくなった後、第5ゲームを取ると、第6ゲームは一進一退の接戦でジュースとなったが、最後は勝負所でミスを誘われて力尽きた。

 敗れはしたものの、パリ五輪に出てくる可能性も高い世界2位のライバルに善戦。王曼昱は勝利の瞬間、大きく吠えながらしゃがみ込んで何度も拳を握り、安堵(あんど)の喜びを噛みしめるなど、スコア以上に苦しい試合だったことをにじませた。

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