西武・平沼翔太「どっちでも出る準備はしている」昇格即スタメンで気を吐く2安打 死球の右ふくらはぎは「内出血ぐらい。大丈夫そう」

6回無死、左前打を放つ西武・平沼(撮影・大泉謙也)

◆西武2―8楽天(20日、ベルーナドーム)

西武の平沼翔太内野手(26)が「2番一塁」で昇格即スタメン出場し、5安打に終わったチームの中で2安打を放って気を吐いた。

初回に右翼線二塁打を放つと、1点を追う6回は先頭で左前打。岸の犠打で二塁へ進み、佐藤龍の適時打で同点のホームを踏んだ。「あそこ(6回)は絶対塁に出たかったので良かった。でもまだ評価するには早いです」と表情を緩めることはなかった。

2021年夏に日本ハムから西武へトレードで移籍し、今季がプロ9年目。出場機会を求め、昨秋から外野の練習にも挑戦。今年の春季キャンプはA班(1軍)だったが、初日の外野ノックで右ふくらはぎを痛めて出遅れた。「ちょっと張り切りすぎた。癖になったらいけないので」と慎重にリハビリを進め、3月末の3軍戦で実戦に合流した。

イースタン・リーグは6試合に出場し、打率3割3分3厘、3打点。「けがして時間があった分、動画を見ながらボールを線で捉える打撃を突き詰められた。調子が悪くなると、ボールを点で捉えるところがあったので」。ファームで打撃を固められたことを前向きに捉えた。

8回の死球はキャンプで痛めた右ふくらはぎを直撃した。「ヒヤッとしたけど、ちょっと内出血しているぐらい。明日(21日)の朝に状態を見てからだけど全然大丈夫そう」と胸をなで下ろした。

自身と同じく昨秋から外野守備に挑戦してきた山村が9回の走塁の際に右脚を痛めた。戦線離脱が濃厚となった後輩の心中を察する一方、今季初昇格でいきなりアピールした26歳は「(内外野の)どっちでも出る準備はしている」と力を込めた。(末継智章)

© 株式会社西日本新聞社